辞職せず「捏造」と強弁。安倍晋三という後ろ盾を失った高市早苗の絶体絶命

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昨年の「安倍元首相国葬反対の声は8割が大陸から」という発言の真偽が問われることはなく逃げ切りに成功した感のある高市早苗経済安保大臣ですが、今度ばかりはこれまでにない苦しい状況に追い込まれることが確実なようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、野党議員が公表した総務省の行政文書を「捏造」とし、自らの進退をかける啖呵を切った高市氏に覚えたという既視感を紹介。さらにこの件で高市氏が大きな代償を払うことになる単純明快な理由を解説しています。

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高市早苗のデジャブー感

この1週間での政治的なトピックは、何と言っても3月2日に立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した総務省の「内部文書」と、それに対する高市早苗経済安保大臣とのやり取りですね。2014年から2015年にかけての第2次安倍政権時、安倍官邸から総務省に対して、放送法の政治的公平性の解釈変更を求める圧力があったとする証拠の文書です。

すでに何度も報じられているので、ここでは詳細は端折りますが、この文書の中に、当事の総務大臣だった高市早苗氏と安倍晋三首相とが電話で打ち合わせした具体的内容が明記されていたのです。しかし、立民の小西議員から文書の内容の事実関係を問われた高市氏は、この文書を「全くの捏造」と断言し、捏造でなかったことが判明した場合には、閣僚の辞任、議員辞職も「構わない」と啖呵を切ったのです。

小西議員は放送法を所管する総務省の官僚出身で、今回の内部文書は自分の古巣である同省の職員から託された行政文書だと主張しています。また、この文書の信憑性については、小西議員が総務省の今川拓郎(たくお)官房長から「同じ文書の電子データが総務省に保管されていることを確認した」との説明を受けたことで、今回、公表に踏み切ったと述べました。

一方、高市氏と言えば、総務大臣だった当時、「行政指導に従わない放送局は電波停止にする」という恫喝発言で大炎上したことが記憶に新しいですね。今回の文書の内容は、この恫喝発言とも一致しています。しかし高市氏は、自身の政治生命を担保に、この文書を「捏造」と言い切ったのです。

すると、不思議なことが起こりました。6日、立民の石橋通宏参院議員が「小西議員は総務省の今川拓郎官房長が『全く同じ文書の電子データが総務省に保管されていることを確認した』と説明したから文書を公開した」と述べると、松本剛明総務大臣は「今川官房長は『確認した』と言ったのではなく『確認して参る』と言ったと述べている」と抜かしたのです。

つまり、「まだ確認していない、これから確認する」ということらしいですが、それにしても「確認して参る」って、お前は忍者か!(笑)…とツッコミを入れたくなってしまうほどの苦しい言い訳です。もしも本当に「これから確認する」と言ったのであれば、これは急を要する案件ではないので、小西議員には見切り発車をする意味など1ミリもありません。今川官房長の報告を待ち、確認が取れた時点で公表すれば良い話なのです。

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