遅れに遅れる欧米の戦車の到着
スロバキアは、ミグ戦闘機10機とポーランドも30機のミグ戦闘機をウ軍に供与することが決定した。
逆に、スイスは、レオパルト2の第3国経由でのウ軍供与に対して、拒否した。このため、スイスから他国への兵器輸出は、今後なくなりそうである。スイスの代わりをするのが韓国のようである。韓国はウクライナへの第3国経由輸出を認めるという。
それと、パキスタンが44両のT-80UD戦車を西側からの財政支援と引き換えにウクライナに供与するようである。パキスタンも欧米サイドになる。
しかし、ポーランドのスキプチャク将軍は、ウ軍の反攻に必要な西側戦車の数は少なくとも400~500両だ。レオパルド2戦車は1個大隊では不十分で、16~20個大隊が必要だ。今年中に戦争を終結させるために、レオパルド、エイブラムス、チャレンジャーなどの最新戦車の納入を早めるよう、西側に呼びかけた。
というように、まだ準備が不十分である。それと、デンマーク、ドイツ、オランダのレオパルド1戦車約100台のうち、最初の1台が5月上旬にしかウ軍に渡されないということで、5月以降、夏にしか戦車400両は揃わないことになる。もしかしたら、夏以降秋になる可能性もある。2023年中に戦争終結が難しいような情勢である。
ぐずぐずしていると、米中の対決が極まって、世界戦争になってしまうよ。世界戦争にしないためにも、早くロ軍を敗退させて、停戦に持ち込む必要がある。
インドは中立から若干欧米よりにシフトした。対中では日米に組するが、対ロでは組しないが、より中国の強さが際立ち、欧米に寄ってきた。
それと、ハンガリーもロシア離れになるようである。セルビアがロシアから離れでEUサイドに鞍替えしたことで、ハンガリーもNATOに留まることを優先するようである。ということで、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟を承認するようである。
全世界の貿易から排除されるロシア
残すはトルコであり、5月の大統領選挙後にしか判断できないという。
しかし、トルコ政府も欧米の制裁に従うことを決定、3月1日よりロシアへの物資の提供やボスボラス海峡通過を禁止した。ということで中立から欧米サイドにシフトした。
このことから、次に注目なのが、アルメニアとジョージアでしょうね。ジョージアは親EUデモで、ロシア風「外国の代理」法案を取り下げた。
また、EUボレル外交安全保障上級代表(外相)は、ウクライナに侵攻するロシアへの制裁措置について、「これ以上することはほとんどない」とした。金融活動作業部会FATF(ファトフ)からロシアを除名することになり、強度の制裁になる。
金融活動作業部会FATF(ファトフ)とは、マネーロンダリングやテロ資金供与などへの対策を監視する国際的な枠組みであり、これからの除名とは、世界との貿易から排除されることであり、イランと北朝鮮はすでに除名されている。
ということで、今後は、財政・軍事面でウクライナ支援を一層強化する必要があるとしたのだ。
FATF除名された国と貿易をすると、その国も除名されることになるので、トルコもハンガリーもロシアから離れるしかないことになる。
しかし、中国はどう出てくるのかが、まだ分からない。
ちょっと違った支援としては、ラトビアで酒気帯び運転により押収した車をウクライナへ寄付されるとのことである。これは多くの国で真似できそうである。
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