イスラエルとイランで「核戦争」危機。プーチンが招いた地球滅亡の世紀

 

潰えたウクライナの「ワグナー軍撃退」という期待

一番痛いのが、ウ軍がベルキウカを奪還する攻撃をしていたが、この部隊の後方からワグナー軍に攻撃されることになるので、撤退するしかないことである。

バフムト市内を流れるバフムトフカ川の橋を破壊したことで、ウ軍は、バフムト市東部から撤退して、川を防御線として戦う予定でしたが、ワグナー軍は、このバフムトフカ川の渡河に成功して、市の西に攻撃してきて、第5小学校が占拠されたが、このワグナー軍を排除したようであり、再度、バフムトフカ川が防衛線になったようだ。

これにより、ワグナー軍トップのプリゴジンは、バフムトの東部を占領したと豪語している。今、バフムト攻撃にワグナー軍は必要とゲラシモフ総司令官も判断して、砲弾や装備をワグナー軍に優先的に補給し始めた。

しかし、ワグナー軍の消耗は、激戦で、しかも囚人の募集もロ軍から止められているので、兵員不足が起きているようである。海外兵の募集も損耗率が高いことで、集まりにくい状況のようである。

しかし、ウ軍のワグナー軍撤退という期待は、潰えた。

セベロドネツク攻撃時より減少したロ軍の砲撃量

ウ軍は、チャンプ・ヤールにつながる橋が、ロ軍により破壊されたが、その橋を復旧して、補給路として地方道00506道を使って補給している。

バフムトの南側のイワニフカに攻めていたロ軍を道から遠ざけて、T0504主要道を確保していたが、ロ軍精鋭部隊を送り、イワニスク市内に取りついたようだ。市街戦になっている。バフムト南側でも、ロ軍精鋭部隊を送り、ショッピングモールまで前進して、そこでウ軍と戦闘になっている。このため、T0504主要道を補給ラインとして使えないようである。今は、地方道00506線を補給線として使うしかない状態である。

北から攻めてくるワグナー軍には負け気味であるが、南のイワニフカを攻めるロ軍は精鋭部隊に置き換わり、ウ軍精鋭部隊は、ロ軍の攻撃を抑えるようである。ウ軍はイワニスクまで後退した。

しかし、撤退時は、ウ軍の殿を務めるのは第93機械化歩兵旅団のようであるが、T0504主要道の周辺までロ軍が来ている。撤退の可能性はまだある。

バフムトの北のフェドリフカ攻撃のロ軍もバフムトに移動したようであり、攻撃がない。ビロホリフカのロ軍攻撃もなくなった。ここの部隊もバフムトに移動したようである。

そして、このバフムトではウ軍の砲撃量の4倍以上もロ軍は砲撃しているが、セベロドネツク攻撃時は、ウ軍の10倍の砲撃であった時から比べると、ロ軍の砲撃量は減っているともいう。

当分、戦況が揺れ動く事態になる。このコラムは、3月12日朝時点での記事であり、今後の展開は変化する可能性がありますので、ご容赦ください。

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