ほかに働くところがないのでという、その女性の顔は暗かった。
でも、おそらくは人手不足の原因の一つになっているだろう。
昔と比べて、学生がお金がない代わりに、服などに金を使わなくなったので、命懸けで危険なバイト(昔なら当たり前の安全なバイト)をしようとする人が減っているのかもしれない。
一方で、本当に金が欲しい人は闇バイトに走るのだろう。
そして、彼ら(それ以上に彼らを操っている人たち)は警察が不真面目に、交通ばかりを取り締まって、まじめに捜査をしないから、それほど捕まらないことも知っている。捕まったニュースばかりが報じられるが、事件の100分の1どころか、1,000分の1にも満たないだろう。
「闇バイトに応募したけど、全然平気だったよ」という噂のほうが広まっているように思えてならない。
その患者さんは、襲われたら金を出していいと研修のときに言われたらしい。でも、そういうことがトレーニングしていないからとっさにできないと嘆いていた。
これだけ命懸けなのだから、もう少し時給をあげてやるという発想はできないものなのだろうか?
※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2023年7月1日号の一部抜粋です。
この記事の著者・和田秀樹さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com
ページ: 1 2