逮捕される前に「犯人の顔にモザイク」をかけるテレビ局の偽善ぶり

Led TV on TV stand with black wall
 

きわめつけは刑事ドラマの乱造だ。

実際には、事件やストーカー被害などで、警察に被害を訴えても、平気で門前払いを食わせるのに、刑事ドラマをみていると、警察がものすごく働いているように見える。

そこまでして警察の機嫌を取りたいのかとあきれてしまう。

昔は、警察の腐敗などを描くこともあったが、今はそういうドラマは皆無だ。

テレビがこんな状況だと、半永久的に治安は回復しない。

ついでにいうと、警察が渋滞解消のためにセンターラインを昼と夜で変えるような工夫をしている珍しい事例があるかと思ったら、ちょっと逆走を見つけては大批判だ。実際には重大事故は起きていないようなのに、危ないというだけで。

いいことをすると批判し、ロクに働かないとほめる。こいつらのセンスはなんだ?

テレビで報道されるような事件だけ一生懸命捜査する警察のことだから、またこのセンターラインもあわててもとに戻すだろう。また渋滞が起こって住民の肺がんが増えることだろう。

せめてもの救いは、若者が(どころか、40代くらいまでの人もそうらしい)テレビをみなくなったことだ。

それでも広告代理店は、二世のボンボンが多い、企業の宣伝部長たちをだまし続けているようだし、彼らも騙され続けているようだが。

※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2023年7月8日号の一部抜粋です。

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高齢者を専門とする精神科医、学派にとらわれない精神療法家、アンチエイジングドクター、そして映画監督として、なるべく幅広い考えをもちたい、良い加減のいい加減男。

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