解説
まさにイーロン・マスク氏の胸先三寸でウクライナのロシアへの反撃能力が限定されます。
どの地域でスターリンクが使えて、どの地域で使えないかをコントロールすることによって、ウクライナ軍の行動を制限できます。
つまりウクライナ軍とロシア軍との境界線を決める力を有しているのです。
もちろん、彼の力はウクライナ戦争に限りません。
たとえば昨年、イランで反政府デモが発生した際、マスク氏は活動家たちが通信を維持できるよう、現地でスターリンクが利用できるようにしました。
イラン政府はスペースXが主権を侵害していると非難しています。
また中国政府はイーロン・マスク氏に対して中国内でスターリンクを稼働させないように強く要望しています。中国政府の情報統制が完全に崩れるからです。
情報通信の統制をしている国にとっては、イーロン・マスク氏のスターリンクは自らの権威基盤を揺るがす脅威でもあるのです。
現代においては、個人が原子爆弾をもっているような影響力でしょう――(この記事はメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』7月30日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録ください)
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