なぜ日大アメフト部「薬物」情報は執行部に伝わるのが遅れた?常務理事が内部事情を吐露

Acupuncture needles with cigarette on wooden backgroundAcupuncture needles with cigarette on wooden background
 

日大のアメフト部の寮から大麻と覚醒剤の入った錠剤が発見され、部員が逮捕された事件。本日午後、林真理子理事長らが会見をする予定です。メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』の著者で精神科医の和田秀樹さんは、 同大の執行部員の立場から詳しく内部事情を語っています。

日大アメフト部薬物問題、林真理子理事長が反感を買った裏事情

日大のアメフトの寮から大麻と覚せい剤の入った錠剤が発見されて、大騒ぎになっている。

私も執行部の一員なので、素直に反省したい。

こういう学生がいることを反省するのでなく、やはり管理体制に、なんらかの甘さがあったのだろうから、言い訳をすべきでないと考えている。

この事件について、日大側が警察に証拠となるものを提出していたのに、理事長が私がこの記事を書く2日前の取材の際に「一部のマスコミで報道されていますように、違法な薬物が見つかったとかいうことは一切ございません」と答えたためにマスコミの反感を買ったようだ。

そして、翌日になり、その提出した証拠から乾燥大麻と覚せい剤の成分が検出されたということで寮に捜査が入ったという経緯だ。

もともとは、そういう情報が2週間くらい前に大学にもマスコミにも入っていたようだ。

アメフト部の部員の保護者という人がそういう情報をあちこちに送っていたらしい。

この大学は理事長の改革のおかげで、かなりオープンになったため、かなり気軽にさまざまな情報が寄せられる。

そして、その大部分に関して、調査委員会のようなものが立ち上がり、最終的に執行部に報告が来る。

この事件に関しては、正式な報告を少なくとも私は受けていないし、理事長も受けていなかったのだと私は思っている。

証拠らしきものを提出したという話も聞いていない。私がちらっと聞いたのは、学生たちに聞き込みをした際に、すべての学生がやっていないと答えたらしく、この事件は、まさに「事件性がない」らしいという話だった。

たくさんのタレコミの中で、本当に事件性が強いものはそんなにないので、私もそうなんだと素直に納得した。おそらく理事長もそうだったのだろう。

警察が調べて、大麻だったとわかったのがいつかは私もわからない。わかった時点で、たぶん大学にその話がいっているのだろうが、それが理事長にいっていなかった可能性が高い。そうでなければ前日に「一切ございません」と答えるわけがない。警察が発表するのだから、隠せるわけがないし、ほかの大学でも大麻が蔓延しているのだから、どうしても隠さないといけない案件でもない。それ以上に隠して損をすることがあっても、得をすることはない。

ということで、私も内部にいながら、情報がマスコミより遅いという失態を経験した。

ただ、偉い政治家のかかわる殺人事件やそれにまつわる捜査妨害を報じないマスコミが、この事件を大々的に取り上げることには違和感をおぼえるのは確かだ。

これも木原事件もみ消しの一環なのだろうか?

※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2023年8月5日号の一部抜粋です。

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