「いじめ」であっても例外なし。子どもを育てる“不親切教師”のススメ

Junior high school class scene
 

「犬も歩けば棒に当たる」で、学校に来れば人間関係の衝突は必ず起きる。それこそが本当に生きた学びの種なのである。

クラス会議をすれば、やはり何かしら起きる。腹を括って子どもに任せる時間を作るのだから、当然である。そういう自分達で起こした問題を自分達で解決するからこそ、真の生きる力がつくのである。

このあたりの価値が伝わっていないと、周囲の理解は得られない。「何も起きないことがいい学級経営」という誤解・誤学習があると、この価値がわからない。

また、例えばクラス会議という手法一つをとっても、万能ではない。全員に一律にやらせるべきことでもない。同じく問題解決能力を身に付ける別の方法は、探せばいくらでもある。あくまで現時点での自分としての最適解だと思って、あらゆる実践を紹介しているだけである。一律に強制するものでは決してない。

無理をしないことである。特に『不親切教師のススメ』は、常識に挑戦している分、子どもが周りとは異なる育ちをする可能性が高い。学校生活で起きるあらゆる問題を「自分ごと」と捉え、自分たちの力で解決していく体験を積み重ねることになる。ずばり、共同体感覚をもちながらも自立した子どもを育てることをねらっている。その選ぶ道は決して平坦なものではなく、レールも敷かれてない。山あり谷ありだが、そこから見える景色は他とは確実に違う。

それを「いいね!」と言ってもらえるかどうかは、子どもの姿という事実しかない。やってみたいと思った部分について、できるところからやってみることである。

変えられるところを変えてみること。変えられないところに着目しすぎないこと。

子どもを見る時にも、自分自身を振り返る時にも大切な視点である。

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