判例から「変態の芽生え」を想像する老人二人の変態的思考
今回の判決は、5人の裁判官全員が、意見を一致しており、さらに内容を補足する意見を個別に述べているという異例のもので、学者出身の宇賀克也裁判官の補足意見には、こう述べられている。
「性別適合手術は、身体への侵襲が避けられず、生命及び健康への危険を伴うものであり、経済的負担も大きく、また、体質等により受けることができない者もいるので、これを受けていない場合であっても、可能な限り、本人の性自認を尊重する対応をとるべきといえる」
だが、Aさんが手術を受けていないことがひたすら気に食わない百田尚樹と門田隆将は、補足意見なんか読んでもいないらしい。
門田 「この判決により、戸籍上も、身体的にも、男性のままで、女子トイレを利用することが可能となった。『私の心は女』と欺く犯罪者も、女子トイレで“獲物”を待ち続けることができるようになったのです」
百田 「女子トイレがOKなら、女湯や女子更衣室もOKになってしまう。今後、LGBT法と判例を悪用して性犯罪に走る“変態”が続出するでしょうね」
門田 「この判決は確実に性犯罪を誘発します」「司法のお墨つきを得て、犯罪者たちは大手を振って歩くことができる。 被害者の女性たちは泣き寝入りするしかありません」
バカの極み汁がしたたり落ちて異臭を放っている。くさっ。
どこもかしこもなんでもOKで、一般の風呂や更衣室にまで話を拡大するような判決でないことは、ちょっとニュースを読めば3分でわかる。
現に、判決文には、「取扱いを一律に決定することは困難であり、個々の事例に応じて判断していくことが必要になることは間違いない」と書かれている。
この判例を悪用して性犯罪に走る“変態”が続出すると言うが、性犯罪に走るような変態は、判例なんかあってもなくても走り出す奴らなのであって、この判例から、「変態の芽生え」を想像するアンタらのほうがよっぽど変態的思考だと言いたい。
しかも、「女子トイレで“獲物”を待ち続けることができるようになったのです」という門田の言い回しの素っ頓狂さ!
女子トイレのどこで待ち続けるの?
洗面台の前に立って?
それとも個室の中に座って?個室のドアは開いて?それとも、閉じて?
女子トイレに入ったら、そこに男がいて、びっくりした女の人に「私の心は女なのです」と話しかけてくるの?
それって直感的に「ヤバイ奴、おる」と判断される案件だと思うんですけど。
個室に潜むといっても、女子トイレは行列ができやすく、イライラしている人も多いので、いつまでも開かない個室があれば、ガンガンノックされて、場合によっては「中で人が倒れているのかも」と判断して管理者を呼ばれると思う。
高校生のとき、通っていた塾のトイレで、のぞき被害に遭ったことがあるが、犯人は、人が教室から出てこない授業の時間帯に、こっそりと女子トイレに忍び込み、個室に入って鍵をかけて潜んでいた奴だった。
私がトイレに入って少したつと、隣の個室から変な気配がするので、顔をあげると、パーテーションの上から手鏡が差し込まれていて、角度をひらひらと調節しているところだった。
びっくりして壁を叩いたら、犯人は大慌てでトイレから飛び出していき、壁にぶつかってひっくり返り、頭を打って走れなくなり、同じ塾に通う男子高校生だったことが発覚するという顛末だった。
女子トイレで「待ち続ける」変態は、人目を避けてこっそり行動するのであって、「ハ~イ、私は心が女なのデース♪だから、みなさん、私がオッサンにしか見えないからって、私を変態だと思ってはいけないのデース♪」みたいな、とにかく明るい感じで堂々と出入りしたりはしないと思う。
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