ツッコミどころ満載。百田尚樹と門田隆将「LGBT差別対談」の下劣

 

「安倍晋三ヤジ事件」に関する百田尚樹のコメントに驚愕

だが、化石クソ老人たちの暴走は止まらない。

百田 「LGBT法成立から1カ月も経たずして、日本社会が音を立てて崩壊しています」

してねーよ。

アンタの頭のなかが壮大なスペクタクルで崩壊していますよと言いたい。

門田 「自称・女性の身体男性が女湯に入っても、女性客やスタッフは注意しにくい。『差別するのか!』と逆に責められてしまいますから」

普通に連行されるやろ。

しかもそんなことがお風呂で起きたら、みんなすぐ避難するので、変態は女湯の中で孤立し、念のため閉じ込められたりして、警察呼ばれると思う。

「ワンチャン、女の裸が見れるかも?」という感覚で、気軽に女湯へのIN/OUTをくり返す奴が現れるぞ、という想定なのか?よくわからないが、“女湯出没変態”の想像が雑すぎる。

百田は、「不当逮捕」を恐れて、警察官が逮捕をためらい、逮捕しても、検察がキャリアに傷がつくのをおそれて起訴を渋ると豪語。判決文を読めない、判決文をかみ砕いたテレビのニュースも読解できないと、どんどん妄想が壮大になっていくようだ。

そして、百田の妄想に呼応する門田が言う。

門田 「LGBT法案推進にあたって、『犯罪者は別の法律で取り締まればいい』などと言い張っていた。それがウソだったことが、さっそく、明らかになったわけです」

明らかになってねーし!

起きてもいない事件、起きてもいない不当逮捕を語る百田の妄想につられて、勝手に「取り締まれるなんてウソだった」と、さも現実に起きてしまったかのように話し出す、この妄想の連鎖は一体!?

この2人、そういうバーチャル世界が見える「VRゴーグル」でも顔にはめて語らっているの?

2人は、「日本が崩壊している」というバーチャル空間へとどんどん没入してゆき、過去の他の判例についても「小手先のテクニックで条文を当てはめるだけの“法廷ゲーム”」と猛反発しはじめる。

びっくりしたのは、2019年夏の参院選で起きた、安倍晋三へのヤジ事件に関する百田のコメントだ。

安倍晋三が札幌で演説中、「安倍ヤメロ」「増税反対」などヤジを飛ばす沿道の市民2人に対して、北海道警の警官が、体をつかんで移動させたり、長時間付きまとったりして排除。市民2人は、「憲法が保障する表現の自由を侵害された」と道警を提訴し、勝訴している。

暴れるわけでもなく、ヤジを飛ばしただけで排除したのなら、警察が最高権力者を忖度して権力をふるったという違憲行為でしょ、としか思わないが、今もずっと安倍ちゃんLOVEの2人は、不服だったらしい。

百田 「この判決が安倍の暗殺を招いてしまったとの指摘もある」

その判決が理由じゃねーし。

百田の見ているVRゴーグルの中の世界は、「統一協会」というものが存在していないらしい。

「安倍晋三へのヤジを許したから、過激化して、暗殺されるまでに至ったんだ」という理屈は、事件発生当初のデマ「左翼活動家が暗殺したに違いない」を今もそのまま信じているということだ。化石度が凄すぎる。

ここに、「犯人は山上以外にいる」「ディープステートの仕業だ」という陰謀論が融合して、開き直っているのが『WiLL』だが。

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