米国がロシアの味方に?大国の「覇権放棄」によって世界は“動乱時代”に突入する

 

ウクライナを侵攻中のロシアの味方に回るアメリカ

また、サウジのような経済的に成功した国が、BRICS銀行へ参加し、かつ大口出資となれば、BRICS銀行が世界の金融システムにおいて強力かつ重要になる可能性があるが、その場合はサウジ主導となる。そして、このBRICS銀行がBRICS通貨の中央銀行の役割を担うことになる。

しかし、7月の外国為替決済の内、ドルが関与したものは過去最高の46%であり、まだ、ドル基軸体制は存続しているが、徐々に数年掛けて、ドル決済は減少していくことになりそうだ。

そして、インドのモディ首相と中国の習近平国家主席は、国境係争地の緊張緩和に向けた「取り組みを強化」することで合意した。BRICS諸国間での敵対関係を緩和する方向である。

この状況をイランのアブドラヒアン外相は、イランのBRICS加盟が「多国間主義を強化する」とコメントした。国際的孤立を回避するとともに、欧米がいない「多国間主義」の時代が来たということのようだ。欧米の思い通りにはいかない時代になったことだけは確かである。

それと、米共和党の大統領候補ヴィヴェック・ラマスワミ氏は共和党候補の中でもトランプ主義の最たる候補のようであり、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止する。

米国の目的は、ロシアの敗北ではなく、ロシアと中国の同盟関係の終焉であるべきとか、ウクライナのドンバス地方の前線の凍結、つまり敵対行為を停止して、ロシアが現在支配している地域をロシアに譲渡する。

そして、米国がウクライナを支援することは、ロシアをさらに中国に引き込むことになるので止めるという。

共和党支持率を見ると、トランプ氏50%超、デサンティス知事14.3%で、ラマスワミ氏7.2%であり、ペンス前副大統領が4.0%と続く。この内、トランプ主義者は、トランプ、デサンティスとラマスワミであり、誰が候補者になっても同じである。

ということで、米国が侵略戦争を始めたロシアに味方することになり、世界秩序の守護者ではなくなる。

米国の覇権放棄であり、米国は自国優先主義になる。トランプ氏は、輸入商品にすべて10%の関税を掛けて、国内産業の育成を行うという。この考え方は正しいが、これにより、世界貿易に与える影響は甚大なものになる。特に中国である。日本企業は米国内に工場を作り、そこで製造した商品を売ることになる。もう1つが、米軍の削減を言っている。

そして、世界秩序の守護者は、日本と欧州で分担するしかないことになる。世界歴史の進化は、個人の自由の範囲を拡大することであり、自由を制限する国を排除してきたことで、個人の自由を獲得してきた。

このため、次の世界を作りえるのは、自由を制限しない欧州と日本しかない。欧州と日本以外に一番可能性がある中国は、その経済力を失うと、それもできないことになる。

そして、習近平の自由を制限する中国から、多数の中国富裕層が日本に移住してきている。このため、タワマンの価格が高騰して、1億円以上もする。

しかし、日本が世界を指導できるかいうと、それも疑問である。

日本の指導層が、帝王学を学んでいないことで、政治がおかしい。

私欲ではなく、物事の原則を知り、公の利益、世界への貢献などの広い観点から、政策を実行していくことが重要であるが、どうも、それが怪しい。特に善悪の基準が甘い。殺人の可能性がある人を政権中核に置くのは、どう考えても公衆道徳に反する。

勿論、議員を辞めさせることはできない。疑惑が解明されて、無実であれば、政権中核に復帰してもよいが、警察に圧力をかけて握り潰す行為があるとの疑惑があることは、問題だ。

疑惑のある人を政権内部には入れてはいけない。このような政治体制での基本中の基本ができていない。

(中略)

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