そうなるために、ひとつのキーワードをお伝えすると、
● 問題は箇条書きにする
ということです。箇条書きとは、一行にひとつの動詞を使って表現するということです。一番シンプルな形だと、「主語+述語」これでオシマイです。例えば、
▼ 上司との折り合いが悪い
▼ 奥さんとの会話が少ない
▼ 子供が勉強をしない
▼ 副業を始めたい
これくらい短いセンテンスに分解するんです。ここでのポイントは、
● 感情に関する形容詞や副詞を使わない
ということです。
淡々と事実だけを述べるのですから、感情に関する形容詞や副詞は不要なんです。つまり、そのプロセスであなたがどう感じたのかとか、あなたの気分がどう動いたのかという情報は、全部切り捨ててファクトだけを拾い上げて、最少限の長さのセンテンスにするのです。
これが問題を整理するということです。
人間は何が問題なのかが明確になると、自然に解決策を模索するようになるんです。解決策が全く分からないというケースの多くは、何が問題なのかを理解していないことにあるんです。
糸がこんがらがるのは、一本が長いからです。これを短くすれば、自動的に絡まったものが解れるようになるんです。そして長い糸のままで、問題を解決することはできないんです。この糸を短くするということが、箇条書きで書くということなんです。
このやり方を理解すると、どんなに複雑に見える問題でも、複数の箇条書きで表された短い問題の集合に書き換えられるんです。そして一つひとつの問題は短いので、それを解決させるためのアクションもすぐに思いつくんです。だからコンサルでは、私が問題を整理したら相談者さんが自分で解決策を思いつくことが何度もあるんです。
■ あんなに複雑で入り組んでいる問題だと思ったのに…
それは全てを団子にして、その団子になっている問題を一瞬で直そうとするからなんです。シンプルに一行で言える長さに分割したら、やるべきこと、今やれることが何かが、スッと分かるようになるんです。
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