生成AIの登場でなぜ「文章を書く必要はなくなる」になるのか考えた

 

AIが自主的に発想のタネを見つけてはくれない

僕たちの思いは生成AIの知るところではありません。わからないことについては、まとめようがありません。ある情報をもとに文章を作成することと、文章に書くべき情報を生み出すこととは別です。読み手に伝えるための、情報のもとになる考えや、そこにいたる発想・思いつきなどのタネは、様々な情報を得たうえでのものです。

こうやって新たに生み出された僕たちの発想のタネは、僕たち独自のものです。AIはこうした文章の元になる発想のタネを主体的に生み出すことはできません。

AIが棋士を負かす事態になっても将棋はAIに任せればいいとは言いません。ところが、文章についてはAIに任せればいいという発想が出てくるのは、何とも不思議なことだと思うのです。

「書き手のジレンマ」から脱する

これは「書き手のジレンマ」とも言えるものが存在するからだと考えています。「書き手のジレンマ」とは「うまく書きたい」「へたな文章を書くと笑われる」という壁を自らつくりながらも「言いたいことがうまく表現できない」「うまく内容を伝えられない」といった現実に直面することです。

文章を書くときは誰しもが、「書き手ジレンマ」に陥りがちなのです。そこには共通したポイントがあります──(メルマガ『前田安正の「マジ文アカデミー」』2023年10月5日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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未來交創株式会社代表取締役/文筆家 朝日新聞 元校閲センター長・用語幹事 早稲田大学卒業、事業構想大学院大学修了 十数年にわたり、漢字や日本語に関するコラム「漢字んな話」「漢話字典」「ことばのたまゆら」を始め、時代を映すことばエッセイ「あのとき」を朝日新聞に連載。2019年に未來交創を立ち上げ、ビジネスの在り方を文章・ことばから見る新たなコンサルティングを展開。大学のキャリアセミナー、企業・自治体の広報研修に多数出講、テレビ・ラジオ・雑誌などメディアにも登場している。 《著書》 『マジ文章書けないんだけど』(21年4月現在9.4万部、大和書房)、『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』(すばる舎/朝日文庫)、『漢字んな話』(三省堂)など多数。

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