次は“イランの核施設”か。シリアの空港を空爆したイスラエルが狙う「真の標的」

 

アメリカの立場は?

ここで重要になってくるのが、イスラエルの同盟国アメリカの立場です。

日本には、「アメリカは、軍産複合体を儲けさせるために、ウクライナ戦争を始め、台湾侵攻を煽っている」という、陰謀論が存在します。アメリカの動き、中国の動き、ロシアの動き、ウクライナの動きなどをしっかりウォッチしている人は、このような陰謀論を語りません。

アメリカは、2018年から「米中覇権戦争」を戦っています。だから、ロシア―ウクライナ戦争は、アメリカにとって「二正面作戦」になる。当然アメリカは、ロシア―ウクライナ戦争の勃発を望みませんでした。

2021年11月、19万の大軍をウクライナとの国境沿いに集結させたのはプーチンです。何度も「戦争はしない」と公言しつつ、2022年2月24日に侵攻を命じたのもプーチンです。

もちろん、「アメリカがNATOを拡大しないという約束を破った」のは事実です。しかし、あくまでそれは戦争の「遠因」であって、戦争をはじめたのは、アメリカではなくロシアです。

戦争が始まったので、軍産複合体が儲かっているのはそのとおりでしょう。しかし、それは「結果」であって、「原因」ではありません。プーチンが「アメリカの軍産複合体を儲けさせるために、ウクライナ侵攻を命じた」というのは、とても変な話です。

そして、ハマスがイスラエルを攻撃した。アメリカにとっては、ウクライナとイスラエル、二国を守らなければならなくなった。つまり「二正面作戦」です。もちろん、アメリカは、イスラエルとハマスの戦争を望んでいない。そして、イスラエルとイランの戦争も望んでいないのです。

では、アメリカは、どう動いていたのか?「イラン核合意を復活させる努力」をしていました。具体的な動きは二つ。スパイ交換と、イラン資産の凍結解除です。『NHK NEWS WEB』9月19日付。

アメリカ政府は、イランで拘束されていたアメリカ人5人について、交渉の結果、解放されたと発表しました。解放をきっかけに、両国の間で交渉が難航する核合意の立て直しに向けて、協議の進展につながるのか注目されます。

 

アメリカのバイデン大統領は18日、声明を発表しイランで拘束されていたアメリカ人5人が解放されたと明らかにしました。

 

5人は旅客機で中東カタールの首都ドーハに到着しました。

 

アメリカメディアによりますと5人はビジネス関係者や自然保護活動家などで、スパイの罪などで有罪判決を受けていました。

 

アメリカ政府の高官によりますと5人の解放をめぐって、両国の間で交渉が続けられた結果、アメリカ側もアメリカ国内で拘束されていたイラン人5人を解放することで、双方が合意したということです。

またアメリカ政府は、イランが韓国で保有する60億ドル、日本円でおよそ8,800億円の資産についても、制裁による凍結を解除しました。

アメリカとイランの間では、核合意を立て直すため協議が続けられていますが、立場の隔たりが埋まらず、交渉は難航していて、今回の解放をきっかけに、協議の進展につながるのか注目されます。

アメリカの意図は、「イラン核合意を立て直し、イランの核兵器保有を止めて、イスラエル―イラン戦争を回避すること」であることがはっきりわかります。

アメリカの意図は、

  • イラン核合意復活によって、イランの核兵器保有をとめる
  • そして、イスラエルとイランの戦争を回避すること

では、イラン側のメリットは?

  • 制裁が解除され、自由に原油輸出ができるようになり、経済が大復活するのは確実
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