あまりにも杜撰。福島処理水に大反発の韓国で核物質「蒸発」の衝撃事実

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福島の処理水放出をめぐり、嫌がらせのような国際電話や国内でのデモなどで大反発をしていた中国。その隣国である韓国もネット等で猛反発してたことは記憶に新しいところ。しかし、自国のずさんさには目をつぶっているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では、韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、最近明らかとなった韓国での放射線物質の管理の甘さが招いた事件について紹介しています。

韓国の新都市のど真ん中で放射性物質が行方不明

文在寅政府時代、京畿道城南市板橋(キョンギド・ソンナムシ・パンギョ)の新都市の真ん中にある韓国原子力財団(以下、財団)の研究室から放射性核物質が蒸発し姿を消したことが明らかになった。1日平均流動人口が10万人に達する都心で核物質が気化して空中に飛んだのだ。

11日、朴ソンジュン国民の力議員によると、財団は2016年から放射性核物質のウラン(U-232)5.0283グラムとトリウム(Th)5.1123グラムを酸に溶かした液体状態で管理していた。

問題は2018年、有名ベッド会社の製品から放射性物質であるラドンが多量に検出されたいわゆる「ラドンベッド事件」以後に起きる。

政府はこの事件後、核物質管理業務体系を変え、財団には空港・港湾放射線監視機教育業務を任せ、韓国原子力安全技術院(以下技術院)に核物質安全管理を担当させた。財団が持っていた核物質と装備・人材などは技術院に移すようにしたのだ。

ところが当時技術院は装備と人材は持っていったが、核物質の買収を拒否した。技術院は「すでに使用してしまっている物質であるゆえ、使い道がない」という趣旨で拒否理由を明らかにした。

一方で財団はすでに人材と装備を技術院のほうに渡してしまっていたから、これを管理する能力がなかった。結局、書類上だけで技術院に移管されたものと虚偽記録し、核物質は財団研究室の隅に放置されたままだった。

核物質蒸発の事実は、韓国原子力統制技術院(以下、統制院)の定期検査で明らかになった。統制院が2019年財団現場点検に乗り出した時は核物質が残っていたが、3年後の2022年点検では「核物質容器が空いている」ことが分かった。管理不良で蒸発してしまったのだ。

パク・ソンジュン議員は「たとえ微量だとしても核物質保有現況を虚偽で作成し隠蔽しようとしたことは犯罪と同じだ」とし「都市のど真ん中で放射線被爆が発生しなかったか徹底的に調査しなければならない」と話した。

これほど杜撰な国がフクシマ処理水云々とわめきながら大騒ぎしている現実が笑える。本当に蒸発してなくなったのか誰かがもっていったのかも定かでない。まずは韓国原子力財団の職員全員に対して被曝測定を行ない、周辺地域の人々に対しても調査はすべきであろう。被曝性の何らかの異常がすでに発生しているかもしれない。それにしても文在寅の負の遺産はどこまで浸潤しているのだろうか。

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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