大阪・関西万博の建設費「倍増」に国民の怒り爆発。維新と吉村知事に批判殺到「身を切る改革はどこ行った?」「万博中止の住民投票はせーへんのん?」と厳しい声

2023.10.20
by kousei_saho
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いい加減、規模の縮小を決断したらどうなのか。2025年に開催予定の大阪・関西万博の会場建設費用が、当初発表の1,250億円から倍近い2,350億円にまで上振れすることが明らかになった。20日夕、万博の運営主体である日本国際博覧会協会が、西村康稔経済産業相、大阪府の吉村洋文知事、関西経済連合会の松本正義会長らが出席するオンライン会議で報告するという。このニュースが報道されるや、ネット上では国民の怒りが爆発。万博開催そのものを疑問視する声も多数上がる事態となっている。

3年前にも当初予定を600億増額するという「前科」も

誘致決定時の平成30年には1,250億円とされていた建設費だが、資材費高騰や施設計画の変更などのため、令和2年12月に当初予定を600億円上回る1,850億円へ増額。この際にも万博開催に対して懐疑的な意見が噴出したが、さらにその額に500億円もが上積みされることとなる。博覧会協会にはそんな「前科」があるだけに、今後も増額されるだろうという見方も強い。

ネット上には吉村知事への厳しい意見も

この報道を受け、ネットには「やりたい奴らが自費で補填しろよ」「得意のインパール作戦でまた玉砕するのか」「もう五輪も万博も日本開催なしって事でいいよ」といった書き込みが殺到。さらに「大阪に維新がなければ、そもそも存在しなかった負担」「吉村知事は税金は使わないとか言っていたのに、どんどん膨れ上がるな」との日本維新の会や吉村知事への批判や、「税金から建設費、運営費がゼネコン、政治家に流れるだけの催しなんて中止しろ!」といった政府与党やゼネコンとの癒着を厳しく非難する声が溢れている。

元明石市長で弁護士の泉房穂さんも痛烈批判

元明石市長で弁護士の泉房穂さんは、Xで「まだまだ増えそうな雲行きだ。国民のほとんどは、これ以上の負担にはNOだと思う。自見万博担当大臣、吉村知事、ここは思い切って『縮小』の政治決断をすべき時では?」と提言。この意見は正鵠を射ていることは確かなようで、20日午後の時点で数万の「いいね」がついている。

泉氏は10月19日公開のMAG2NEWSインタビューで、大阪万博について、

経済も右肩下がりの状況ですから、大型イベントは時代に合っていないと思いますね。気分も盛り上がらないし、費用ばかりがふくらんで、そこに投入される税金は国民が負担することになる。しかも万博で作った箱は潰すしかない。作って潰すために税金を使うことになるのは分かっているじゃないですか。

マスコミが一緒になって盛り上げようと感動ドラマを作ってますけど、大手メディアはすべて協賛スポンサー、つまり一味ですから。なので「必ず成功」と報道される。要はモノを作ってお金もらって、壊してお金もらうことが目的だから「万博を開催する」ことが彼らにとっての「成功」なんですよ。客が来るとか来ないとか、国民みんなが喜ぶとか関係ないわけです。

と批判している。

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もはや国や吉村知事に残されている道は、コンサルタントの永江一石氏が自身のメルマガやブログで提唱している「食い倒れ万博」をアレンジし、世界一カネのかからない「青空万博」を選択する以外にない。

【関連】人気コンサルが提言。大阪万博は中止、やるなら「食の万博・大阪食い倒れ」一択で

1970年の大阪万博では、未完成の建物をそのままパビリオンとした、横尾忠則氏のディレクションによる「せんい館」が高い評価を得た。

【参考記事】横尾忠則「未完で死ぬ。これでいいのだ」 モナリザの神秘性にも言及

足場を組んだまま、その足場を凍結して、一気にこのパビリオンは未完のまま、実現にいたった。当時はいろんなところから「せんい館」は建築途上で予算がなくなって途中放置されたとか、「横尾にだまされたのだ」とか、さまざまな批判が集中したが、その後、美術界でプロセスアートがちょっとしたブームになり、万博の前年に出品したパリ青年ビエンナーレで、僕は完成作を否定した、そこに至るプロセスを3点の作品に分解して提示した未完作品によってグランプリを受けることになったが、せんい館の未完のプロセスをそのままコンセプトにした作品であった。

今回、建設費が不足しているということであれば、同様のものを再現するのも一興ではないか。世界の注目を集めることは間違いない。

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