ドラマや映画で見た「職業」の中身を鵜呑みにしてはいませんか? 今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、特に接客業に携わる人なら注意しなければいけないエンタメから得る情報について語っています。
エンタメで得る情報
販売の仕事をしていると、普段自分が接している業界以外のことを知る機会は少なくなります。
例えばアパレルショップで働けば、アパレルショップの販売員としての仕事が普通になります。
となると、他の仕事をしている人が具体的にどんな仕事をしているのか、その時にどんな格好をしているかなど、なかなかわからなくなりがちなのです。
ここで気をつけなければならないのが、エンタメで情報を得てしまうことです。
例としてあげると、ちょうど今日の研修でも「〇〇というドラマでこんな格好をしていた」という話が出てきました。
そのドラマの中で女優さんが着ていた服装が、その仕事で着る服装のイメージになっていたというわけです。
でもよく聞いてみると、実際にそんな格好でその仕事をしている人はまずいないだろうという話でした。
つまり、実態とは違うイメージでその人は覚えてしまっていたわけですが、これが今日の研修の内容にも問題を生んでしまっていました。
(直接本人にも伝えはしましたが、読んでたらごめんね)
エンタメの中、映画やドラマなどはいろんな事情から脚色が入っています。
営業マンがどこそこへ営業に行くという設定なのに、そんな髪型や格好で行く人はいないでしょうといったことです。
実態とは違うとしても、映画やドラマはそれが本筋なわけでもなくて、よりわかりやすくさせるためにあえて脚色していることも少なくはありません。
でもそれを信じ込んでしまう人もやっぱりいるんですね。
これはまぁしょうがないとは思います。
実際にその仕事をしているわけではないのですから、知る機会自体がほとんどありません。
自分で勉強しようとしても、当の本人たちに直接話を聞けないと実態まではわからないでしょう。
エンタメで見た情報から、「この仕事はこうなんだな」と思い込むのも無理はない。
ですが、いざその感覚でお客様に接してしまうと齟齬が出ます。
ドラマで見た情報が正しいと思い込みそのまま接してしまうと、「いやいや、そんなバカな」となってしまうこともあるのです。
だからむやみやたらにエンタメで得た情報を信じ込んではいけません。
もちろん中にはリアリティを追求したものもあるにはありますが、それですら多少の脚色は入っています。
エンタメはエンタメとして楽しむとして、本当かどうかは確認が必要なのです。
自分の仕事がエンタメになっていると、これって誰もが気づくことのはず。
「いやいやそんな仕事の仕方はしないよ」
「いやいや、そんな感覚で仕事してたらえらい目にあうよ」
SNSをはじめとして、こうした炎上案件はいくらでもありました。
でも制作側もそんなことわかってるんです。
その上であえてやっているのだから、エンタメとはそういうものだと観る側が理解をしておかなければならない。
もう少し冷静に情報を受け取り、実態を知る癖をつけていきましょう。
今日の質問&トレーニングです。
1)自分の仕事外の仕事で、あまりよく知らないものをひとつあげてみましょう。
2)その仕事をしている人は、普段どんな格好で、どんな仕事をしていますか?
3)本当にその通りなのかどうか、可能な範囲で調べてみましょう。
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