呪文を唱えてでも自分を歪める日本保守党やその界隈の面々
かつて、安倍晋三が「9条に自衛隊明記」という無意味な改憲案を発案したとき、櫻井よしこは、自身の動画のなかで、「安倍さん、なんてことを言ってくれたんだ!」と衝撃を受け、ショックのあまり部屋に閉じこもったものの、何時間か悩み考え込んだ末に、「やっぱり安倍さんが正しい」と思い直して部屋を出たという話をしていた。
ネトウヨも百田も有本もみんな同じで、当時から「安倍さん、なんちゅう政策やらかしてくれてるんだ」と思いながらも、肥大化した権力の虜になってしまった身では、「安倍さんは例外、安倍さんはほとんど奇跡」という呪文を唱えて自分をゆがめ、妄信する力のほうが勝っていたのだろう。
安倍の遺した政策は「安倍以外の自民党のせい」「岸田のせい」にして批判できるが、過去の自分の核となる部分は否定できない。だから、安倍本体に触れる部分だけは、例外的奇跡的手法で迂回するしかない。
そんな不自由な精神状態が想像される。
日本保守党、今後もアンチ自民党で活動していくようだが、安倍派のほうは、それとはまったく関係のない局面で、弱体化して自滅に向かっているかのようである。
3月の来年度予算成立後に退陣ではという予測が出ているようだが、選挙戦、どんな珍事が散見されるのか、参政党の動向と合わせて、今後もウォッチしたい。
(『小林よしのりライジング』2023年12月12日号より一部抜粋・文中敬称略)
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