安倍晋三という“拠り所”を失ったネトウヨが分断&狂乱…まるで「主人を失った家畜」

 

「極右ネトウヨ議員」vs. 「とにかくやばいひと」のワケのわからぬケンカ

尊師・青山繁晴の子分と、尊師・百田尚樹の子分も、ここ最近、激しい乱闘を展開している。

自民党の極右ネトウヨ議員・和田政宗と、“百田の妹分”と称され日本保守党員から愛されているイスラム学者・飯山陽だ。

和田政宗は、竹田恒泰と絡んで強硬な男系固執を主張する議員だが、これまた筋金入りである。

2016年には、辺野古移転に反対する市民たちが座り込み運動をしている現場に足を運び、巨大な拡声器を使って「座り込みは不法行為だ。速やかに撤去しろ」と演説。揉み合いになり、プラカードで叩かれて被害届を出しているのだが、和田が「加害者」とした人物の中には87歳の老女まで入っていた。

※ 「沖縄タイムス」が報じた和田政宗の辺野古演説の様子(2016年5月9日)

2018年の森友学園問題では、公文書改ざん問題についての国会集中審議で、答弁に立った太田充理財局長(当時)に向かって、

「太田理財局長は、民主党政権時代の野田佳彦総理の秘書官も務めていた。増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」

という伝説の民主党陰謀論を発射。

怒りに震える理財局長が、「いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません!それはいくらなんでも、それはいくらなんでも、ご容赦ください!」と答弁する様子はマスコミで繰り返し報道され、各方面から和田への非難の声が上がった。

翌日の国会では、麻生太郎財相(当時)が和田について「軽蔑する」と述べる事態になり、和田の伝説的ネトウヨ発言は、議事録から削除されている。

その和田ともめごとを起こしている飯山陽は、主にYoutubeでネトウヨ活動をしているのだが、動画のサムネイルを見る限り、「とにかくやばいひと」としか思えない。

左右問わず気に食わない人間にイチャモンをつけては、SNS上で挑発し、相手がブチ切れると「敵」と認定して、ライブ配信、SNS、ブログで徹底的に叩いて炎上させるという手法を得意芸としている。八木秀次と同じ麗澤大学の教授らしい……。

飯山は、中東の専門家として、かねてから和田政宗のクルド人に対する認識について物申したかったらしい。それなら学者として普通に論考を提示して解説すればよいのに、妄想をまじえた和田批判の動画を公開。

これが事実と違っていたことで、和田からクレームが入り、それを発端としてSNS上で「なにが事実と違うのか?具体的に言え!」「自分の動画を見直せよ」「ただ事実を述べただけだ!」「自分の動画の34分47秒を見ろ。訴えるぞ!」「卑怯者!私をウソつき呼ばわりして執拗に攻撃してくるな!」「名誉棄損だ。学者なら事実に基づいて厳正に対処しろよ」「恥さらし!」「はい、訴えます」というような、わけのわからないケンカが公衆の面前で勃発。

その間も飯山は、和田の発言をライブ配信で読み上げて煽りに煽りまくり、結果、和田が飯山を名誉棄損で訴えることになったようだ。飯山も飯山だし、和田も和田である。和田は裁判に訴えるのが好きな国会議員らしい。

現在は、憤慨した和田政宗が、「保守論壇をけん引してきた人物」として、百田尚樹と激しく敵対しているネトウヨ文化人の上念司(!)や、ネトウヨYoutuberのKAZUYA(!!)の名前を挙げたことで、さらに炎が大きくなっている模様。もう、なにがなんだかわからないが、とにかくネトウヨ界はばらんばらんである。全部まとめて「絆」で拘束したほうがいい。

そして政局は、そんなネトウヨたちの狂乱とはまるで関連しない政治資金問題によって、激震しているのであった。さて、選挙に向けて、どんな乱闘が起きるのか──。

(『小林よしのりライジング』2023年12月19日号より一部抜粋・文中敬称略)

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