好きなことを仕事にすると幸せになる、という考え方に真っ向から異議を唱える本が話題となっています。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者土井英司さんは、ベストセラー作家も絶賛する働き方・生き方について綴られたその内容を紹介しています。
【仕事が中心じゃない生き方を考える】⇒『静かな働き方』

『静かな働き方』
シモーヌ・ストルゾフ・著 大熊希美・訳 日本経済新聞出版
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『限りある時間の使い方』の著者、オリバー・バークマンが「最高!」と絶賛する働き方・生き方の本。
※参考:『限りある時間の使い方』
著者は、ペンシルベニア大学を卒業後、スタンフォード大学大学院でジャーナリズムを学び、IDEOのデザインリードとして活躍した、シモーヌ・ストルゾフ氏。
ジャーナリスト、デザイナー兼働き方研究者として、これまでに「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」「ウォール・ストリート・ジャーナル」など複数の媒体で記事を執筆しているようです。
「愛することを仕事にすれば、1日たりとも働かずに済む」というのは、産業界で長いこと信仰されてきた考え方ですが、著者は、これに真っ向から異議を唱え、こう述べています。
「愛することを仕事にすれば、仕事とプライベートの分別や境もなく絶えずハードに働きまくり、仕事でのすべての出来事を極めて深刻に受け取ることになる」
また、「好きな仕事をすべきという考え方は、仕事の理想をどんどん高くする」という問題点にも言及しています。
本書では、仕事を人生の中心に据え、問題を抱えた9人の話を紹介しています。
マンハッタンの企業弁護士からアラスカのカヤックのガイド、コペンハーゲンの専業主婦や主夫、カリフォルニアのファストフード店の授業員まで、100人以上の働く人々から話を聞いたという著者が厳選した、9人のエピソードです。
登場するのは、ミシュラン星付きレストランのシェフ、キックスターターの受付係、グーグルの駐車場に停めたトラックで寝起きするソフトウエアエンジニア、ブラックロック史上最年少のマネージングディレクターに昇進したエリートなど。
彼らが経験した理不尽は、多くの人が経験する可能性のあるものであり、そこから方向転換、あるいは這い上がったエピソードは、きっと読者の生き方のヒントになるに違いありません。









