岸田文雄が放った“火”に自民党内は大混乱。自派閥解散という「上からのテロ」

 

溢れてくる心の中にあるバケツの黄色いペンキ

勿論、証拠のあるなしは重要で、裁判は一種のゲームのようなところがあるものですから、公判を維持できないよ、これでは、ということになるとなかなか立件にゴーサインを出しにくいという、それはあるでしょう、あるでしょうけれど、こういう、これもそうではないのだと言われればしかたないけれど、どう考えても、本当のことを仰っているのかなと強い疑問を抱かざるを得ないことが、幹部たちの振る舞いに関してあり、事実上、逃がしてしまう…なんて言ったら…ですが、立件できないということになるとね、そうなると、心の中にあるバケツの中に入っている黄色のペンキがですね、溢れてくるんですよ。

何のことを言っているのか、お分かりだと思いますが。勿論、実際にやれば犯罪ですから、実際そのようなことになりましたけれど、金丸さんの話の時でしたね、検察庁の看板に黄色いペンキが投げつけられるということがありました。あれ、実際にやったらダメですけれど、頭の中で行う分にはね、良いのではないでしょうか。

この話が始まってザッと1ヶ月ですが、みんな感じていたのは、これは少なくとも数人の幹部が立件されて、公民権停止まで行くのではないかということに。政治の世界から当分遠ざかってくださいねということになるのではないかと、何となく思ったものですけれど、案の定というべきか分かりませんが、国会開会までに検察が出した答えというのは、会計責任者に対する極めて甘いと言いますか、ゆるりとした刑事処分に過ぎませんでした。

この話は、刑事処分に関してはこういうことですが、検察審査会へという話が多分出てくるでしょうし、それはそれとしておいておくとして、一つ大きなフックといいますか、新たな事情が誕生する大きな波が立っているのではないでしょうか。

岸田さんが、災害対策服姿でのインタビューでしたが、岸田派を解散すると言った。つまり宏池会ですね。宏池会というと、枕詞のように、歴史と伝統があるという言い方になりがちですが、池田勇人氏以来数々の総理大臣を輩出し、日本の対米追随の軽武装の今の国柄を引っ張ってきた人たちでもあります。その宏池会を解散すると。それは宏池会、岸田派の会計責任者が法的な処分を受けるということの反射効果という意味があるかもしれませんが、岸田派を解散するということで、自民党の中が上を下への大騒ぎになっているというのが、今の状況のようですね。

具体的な取材をしておりませんから、飽くまで報じられたことから感じたことを申し述べるに過ぎませんけど、これ、どちら側に出るかよく分からないですよね。これが、岸田さんにとってポジティブな方向、つまり、今年中におそらく衆議院議員の選挙があって、来年には参議院議員選挙がある。その間に自民党の総裁として生き長らえようという目的があって、その他には内閣支持率が上がっていかないと大変だと。

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