1日平均35人。OECD国家間で自殺率1位になってしまった韓国は、どうやって防ごうとしているのか?

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1日平均35人もの人たちが自ら命を絶ってしまう韓国。今回、無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、韓国政府が自殺予防のためにどう動いているか紹介しています。

1日平均35人の極端な選択。自ら命を絶った韓国人たち

一昨年、約1万2000人が自ら命を絶った。1日平均約35人がこの地上生活を離れているわけだ。韓国政府は国民の自殺率を下げるため、来年から自殺予防相談電話を「109」に統合運営し、自殺誘発情報を常時追跡管理する。

保健福祉部と韓国生命尊重希望財団(生命尊重財団)は12月15日、ソウル中区の韓国プレスセンターで自殺予防政策記者懇談会を開き、昨年の国内自殺現況と今年1月1日から運営する自殺予防統合相談番号「109」改編について説明した。

一昨年、韓国の自殺死亡者は1万2906人で、1日平均35.4人の割合だ。10~30代の死亡原因1位を占めたりもした。OECD(経済協力開発機構)国家間の年齢標準化自殺率は22.6人で、OECD平均(10.6人)の2倍を超える1位だ。

政府は自殺率1位の国家の汚名を晴らすため、10年内に自殺率を半分に減らすという目標を設定した。その一環として自殺予防相談番号を「109」に一元化し、自殺予防相談へのアクセスを高める方針だ。

現在運営中の自殺予防相談は1393の他にも精神健康相談(1577-0199)、青少年相談(1388)など関係省庁・機関別に8つの番号で受けることができた。

来年からはこれを109に統合運営し、相談員も80人から100人に増やす。また来年第4四半期導入を目標に青少年・青年のためのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)相談も用意する計画だ。同時に、同伴自殺募集文のように自殺誘発情報を24時間監視するモニタリングセンターも設置する予定だ。

保健福祉部のイ・ヒョンフン精神健康政策官は「自殺予防のために政府はもちろん社会全体の協力が必要だ」とし「精神健康問題が自殺につながらないよう精神健康を全周期で管理していく」と述べた。

先立って政府は昨年4月、自殺率を2027年18.2人に6年間で30%減少目標に「第5次自殺予防基本計画」を発表し、5日には100万人心理相談サービスと青年対象2年周期精神健康検診などが含まれた「精神健康政策革新方案」も発表した。(news1参照)

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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