米ブッシュ元大統領さえ利用。統一教会が「信者鼓舞」に使った裏情報とは?

Washington,Dc.,Usa,,27th,February,,1991,President,George,H.w.,Bush
 

旧統一教会の関連団体「天宙平和連合」へのビデオ出演で約3億円の講演料を受け取っていたことが話題となったトランプ前大統領。そんな教団が、95年にやはり関連団体「世界平和女性連合」のイベントにジョージ・H・W・ブッシュ氏を招いていたことをご存知でしょうか。今回のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』では、かつて旧統一教会の信者だったジャーナリストの多田文明さんが、教団内で語られた講演時のブッシュ氏を巡る「裏情報」の内容を紹介。さらに彼らが信者たちとこのような情報を共有する目的を解説しています。

旧統一教会信者と国民との間で情報格差が生まれる恐れ ブッシュ氏、本当は悩んでいたとの裏話

2月22日に解散命令請求の裁判において、文科省と旧統一教会の双方から意見を聞く「審問」が行われましたので、こちらの話を中心に書きます。盛山文科大臣の教団側からの情報リークを含めて、情報戦において教団側は、相手の個人情報を握って、ベストなタイミングで霊感商法などで追い込むといった、ノウハウの40年以上の蓄積がありますので、かなり手ごわいといえます。

国やマスコミの側の対応も負けてはならないと思っています。

非公開の裁判ながら、すばやく情報を出す、教団側の巧みさ

本来、解散命令請求の裁判は、非公開で行われる裁判です。

しかしすぐさま教団側は裁判後に会見を通じて、田中富広会長が意見陳述を行い「資金集めを目的とした団体」と指摘されていることについて「明らかな間違い」との主張を展開したといいます。

報道を通じた内容を見る限り、これまでの主張と変わりないものですので、裁判においてさしたる影響はないとは思いますが、ただ情報を素早く出した点に、相変わらず教団の巧みさがみえています。

解散命令請求の裁判における、旧統一教会信者と国民との間で、情報格差が生まれる恐れも

解散命令請求の裁判は多くの人たちが注目しているところであり「どんな審問だったのだろうか」と多くの人たちが関心を寄せているところに、いち早く会見を通じてその内容を出す。

相変わらず情報戦においては長けている部分もみられますので、今後は文科省も何かしらの裁判の経過について話をする必要が出てくるかと思います。

なぜなら、このままでは国民と信者との間に、解散命令請求の裁判における情報格差がうまれてくる恐れがあるからです。

どのような形で裁判が進んでいるかは、国民の側には知らされていませんが、信者内部では赤裸々に、そして自分たちの都合の良いように伝えられてしまう可能性があります。私も信者時代にも、信者らのモチベーションを鼓舞のためでしょう。「ここだけの話」といって、礼拝の説教やイベントへ参加者を募る動員の出発式には、裏話をしてくることがよくありました。

この記事の著者・多田文明さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 米ブッシュ元大統領さえ利用。統一教会が「信者鼓舞」に使った裏情報とは?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け