“ホワイト化”が進めば闇も深い。ドラマ『不適切にもほどがある!』に考えさせられる事

Tokyo,,Japan,-,May,9,,2012:,Tbs,Broadcasting,Center,In
 

「ふてほど」の略称もすっかり定着したTBS系のドラマ『不適切にもほどがある!』。脚本の宮藤官九郎が繰り出すさまざまな「仕掛け」が話題となっている本作ですが、2月23日放送の第5話では「衝撃的な展開」が大きな話題となりました。今回のメルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』では著者の吉田さんが、そんな「ふてほど」のネタと演出の巧みさを絶賛。その上で、「古いと言われる人間の役目」についての自身の思うところを記しています。

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不適切にもほどがある~昭和と令和の脈動~

日本ドラマのレベルが上がっているな、と思ったのが「VIVAN」や「ブラッシュアップライフ」を観てからだ。特に「VIVAN」は今までになく面白かったし爽快だった。「ブラッシュアップライフ」は癖があるので個人差があるだろう。

日本のドラマを海外作品と比較したとき、見劣りすると言われがちなのがスケールだ。潤沢な予算のある海外と比べると日本のコンテンツはどうしたって規模感では太刀打ちできない。しかし「VIVAN」はそんな比較を突き破った感覚があった。

「VIVAN」の内容をシンプルに伝えると、ただの平凡なサラリーマンが、国際テロの渦中の人に。次から次に襲いかかってくるトラブルと、それを知恵と勇気でなんとか切り抜けていく男たちの姿を描いた作品。なんといってもモンゴルの壮大なロケはさぞかし大変だったと思う。

豪華キャストもあって熱量が毎回上昇し続けるドラマだった。

日本のドラマが世界的に評価される時代がやってきてほしい。韓国ドラマに心奪われている女性陣と対抗して日本男児らしく日本ドラマに没頭するべきだ、などとは思わないがそう感じさせるほどインパクトがあって面白かった。

それだけではない。

情報メディア「SHUFUFU」が、20代以上の男女200人(男性49人、女性151人)を対象に行った「今期面白いTVドラマ」に関するアンケート結果を公表した。

「今期のドラマで最も面白いと思うドラマは?」と聞いたところ、3位は「Eye Love You」だという。心の声が聞こえる「テレパス」という能力を持っている役柄を生かした恋愛ストーリーで、今回のアンケートでは女性のみが支持したらしい。

「韓国ドラマを見たことがなく俳優さんも知らなかったのですが、少しカタコトの日本語にとてもキュンときて、とても楽しく見ています」(30代女性)…を皮切りに、

「テレパスがために恋愛に臆病になっていた女性が言葉の壁によって恋愛が芽生えていく展開に毎回惹き込まれます。チェ・ジョンヒョプ演じるテオの真っ直ぐな愛情表現に胸キュンが止まらない作品です」(40代女性)、

「テンポが良い恋愛ドラマで観ていて楽しいからです。韓国人俳優のチェ・ジョンヒョプさんもかっこいいです」(30代女性)などの意見があったらしい。

正直、「Eye Love You」に関しては、ハイハイハイという、ああ、いつもの恋愛歌ね~という感じで完全にスルーしてしまった。この構成と演出であれば韓国ドラマには勝てないだろう、などと斜に構えてみるくらいのドラマだと感じる。

そして2位は「おっさんずラブ リターンズ」が入ったらしい。男性同士の恋愛模様を描いて2018年に爆発的なヒットになった連続ドラマ「おっさんずラブ」の続編で、女性の支持が圧倒的だったという。

多様性時代となり、この「おっさんずラブ」や「きのう何食べた」などはスムーズにお茶の間に受け入れられて逆に楽しめるのだと思う。

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