岸田の「売国演説」も効いたのか?アメリカ議会が4兆円もプレゼントする“人殺し資金提供”予算案を可決の異常

 

ハマスだけでなく市民も次々と拘束、拷問、殺害したイスラエル

さて、日本ではあまり報じられなくなったガザの現状ですが、海外の報道を見ると、ウクライナのゼレンスキー大統領がアメリカへ謝意を表明した21日、パレスチナではガザ南部ハンユニスのナセル医療施設の敷地内から、イスラエル軍に殺害された50人を超える市民の遺体が掘り起こされました。イスラエル占領軍は、ハマスだけでなく市民も次々と拘束し、拷問し、殺害し、医療施設の中庭などに重機で掘った大きな穴に、次々と遺体を投げ込んでいたのです。

今回掘り起こされたのは、あくまでも最初の穴から見つかった「一部の遺体」であり、掘り起こし作業が進めば死者の数は何倍にもなると見られています。中には全身に拷問の痕がある全裸の遺体もあり、遺体と対面したご遺族は皆、その場に泣き崩れたと報じられました。掘り起こし作業はパレスチナ側が行なっていますが、現場にはAFP通信のカメラマンもいて、その一部始終を目撃しているので、ネタニヤフ首相が繰り返す「ハマスの捏造」ではありません。

また、翌22日には、昨年11月19日から今年1月11日まで、50日以上にわたってイスラエル軍に拘束されて拷問を受けていた54歳の男性、アムラン・アブワルダさんのインタビュー記事が、共同通信のガザ通信員によって報じられました。記事によると、アブワルダさんは昨年11月19日、ガザ北部から南部へと子ども6人を含む家族と徒歩で避難中に、道路に作られたイスラエル軍の検問所でアブワルダさんだけが拘束され、全裸にされて目隠しをされ、手錠を掛けられてイスラエルの軍施設へ連行されたそうです。

連行された収容施設には、同じように拘束された百数十人のパレスチナ人がいて、全員が裸でオムツを穿かされていました。アブワルダさんもオムツを穿かされ、酷い時は5日間もオムツの交換が認められなかったそうです。連日の尋問で「ハマス戦闘員の隠れ家を言え!」と迫られ「知らない」と答えると銃床で殴られたり蹴られたり、電流の流れる電気棒を身体に押し当てられたそうです。アブワルダさんの身体には、背中や腕や足などに、今も痛々しい傷跡が数多く残っています。

食事は少量のパンとジャムだけで、水も自由に飲めないため、多くのパレスチナ人が喉の渇きに苦しんでいたといいます。「水が欲しい」と言うとイスラエル兵に殴られ、それでも「水をくれ」というと「これでも飲んでいろ」と笑いながら小便を掛けられたそうです。また、裸にされている時間が長く、寒さに凍えた人が毛布を求めると、わざと水を掛けて濡らした冷たい毛布を渡されたといいます。

ガザの保健当局は4月19日、昨年10月以降のイスラエル軍の攻撃によるガザの死者数が3万4,000人を超えたと発表しました。しかし、これはナセル医療施設の敷地内から多数の遺体が掘り起こされる前の数字なのです。また、イスラエル軍に拘束されている数千人のパレスチナ人も、拷問で虐殺され続けていますから、実際の死者数はさらに多いと思います。

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