儲けたカネを一度戻す。「有名人なりすまし投資詐欺」グループがカモを騙す巧妙な“信頼性工作”

 

詐欺被害へ危機意識のないメタ社の声明とみる理由

詐欺グループはメタ社のフェイスブックやインスタグラムの広告に注力している傾向がみられます。

そのなかで、メタ社は「著名人になりすました詐欺広告に対する取り組みについて」の声明を4月16日に出しました。

2016年以降、チームと技術に200億ドル以上を投資してきました。これには詐欺対策も含まれ、プラットフォーム上の利用者を詐欺から守るための多面的な対策を講じています。

オンライン上の詐欺が今後も存在し続けるなかで、詐欺対策の進展には、産業界そして専門家や関連機関との連携による、社会全体でのアプローチが重要だと考えます。

しかしこれを見て、詐欺グループの広告がはびこっている理由がよくわかりました。長くSNS上の詐欺広告にアクセスしてきていますが、メタ社に通報しても削除されるどころか、同じような広告が出て続けており、まったく対策がなされない状況です。

そうしたなかで「多角的対策を講じている」との言葉には説得力がありません。また「社会全体でのアプローチが重要」は、まるで他人事で、これまで多大な被害を出してきた責任と自覚のなさがこの言葉からもわかります。この危機意識の足りなさは、被害の拡大をさらに引き起こす懸念すら感じています――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2024年4月28日号の一部抜粋です。続きは初月無料のお試し購読をご登録後、4月分のバックナンバーをお求めの上お楽しみください)

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悪徳業者などへの潜入取材した数は100ヶ所以上。数々の現場経験と被害者への聞き取り取材から、詐欺・悪質商法に詳しいジャーナリストとして一線で活動し、多数のテレビ・ラジオに出演している。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして、コメントやニュース記事を執筆中。消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」(2017年~18年)の委員も務めた。雑誌「ダカーポ」にて、悪徳商法に誘われたらついていく連載を担当。それをまとめた著書「キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった」(彩図社)はフジテレビで番組化され、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。新刊11月予定「信じてみたら、ダマされる。~元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口」(清談社清談社Publico)

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