さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。
間違っているのは「言い方」ではなく「心の読み方」
そもそもコミュニケーションの前提には「スキーマ」があります。私たちはそれぞれが頭の中に、「当たり前」を持っており、その「当たり前」は皆、同じわけではありません
「伝えたいことがうまく伝わらない」原因は、この「当たり前」の違いを越えることができなかったり、認知の力がうまく働かなかったりすることにある
私たち人間は、相手の話した内容をそのまま脳にインプットするわけではない
ある人の「わかる」「わかった」は、あくまで「その人のスキーマ」を通してのものである
言った側と言われた側で、その情報の重要度が違う
銃口を突きつけられたとき、人は、銃を凝視することがわかっています。それも、犯人の顔はいっさい記憶に残らないくらい、銃だけをひたすら見続けるそうです
レイプにあったその女性は、ナイフを突きつけられていました。多くの人は、「自分を襲った犯人の顔なら、はっきり覚えているはずだ」と考えてしまいますが、その女性の視線はおそらく、突きつけられたナイフに向けられていたはずです。そう、そもそも被害女性は犯人の顔をほとんど見ていなかった可能性があるのです
私たちが何かを記憶しようとする際には、意味を考えずに丸暗記しようとしたりするよりも、「理解」というプロセスを経て記憶にたどり着くことを目指したほうが、スムーズであり記憶しやすい
過剰一般化が「伝わらない」の原因に
多様性を認めることはとても大切なことですが、それが極端になりすぎる場合があります。相対主義の罠です。すべての問題において「それぞれ違っていて、それぞれいい」という立場が行きすぎると、重要な判断ができなくなってしまう可能性が生じます
意図読みが得意な人は、テストでも出題者の意図をうまく読み取ることができるため、正答できることが多い
後半の認知バイアスの部分は、類書でも読めますが、
第1章 「話せばわかる」はもしかしたら「幻想」かもしれない
や、
第2章 「話してもわからない」「言っても伝わらない」とき、いったい何が起きているのか?
は、読み応えがありました。
ぜひ、読んでみてください。
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