バイデン大統領よりも親イスラエルを公言するトランプが復活すれば、パレスチナ問題は、さらに深刻さを増すだろう。さらにアメリカ第一主義で北大西洋条約機構(NATO)の離脱さえ仄めかしている。ウクライナ問題でも即座に停戦交渉を行うというから、それはよしとしても、国際関係は大きな変動を強いられる可能性が高い。
対中国外交では、両者とも強硬で、保護主義では共通している。バイデン大統領はトランプの制裁関税の大半を引き継ぎ、半導体の輸出規制を行った。トランプは、中国からの輸入品に60%の一律関税を検討している。
バイデン政権は日本に対して軍事同盟の強化、一層の従属化を進めているが、トランプ復活となれば、北東アジアの安保体制には大きな動きが出てくるだろう。トランプは大統領時代から「在韓米軍撤退論」を繰り返してきた。『TIME』誌(4月30日)のインタビューでは「なぜ豊かな国である韓国を(アメリカが)守らなければならないのか」と語った。経済効率で同盟問題を判断するのがトランプ流なのだ。この手法が日本と北朝鮮問題にも影響を与える。(次号に続く)
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