企業経営者にとって売上の伸長は大きな目標ですが、急激な成長は往々にして社にとって喜ばしくない事態も引き起こしがちなもの。そのような状況を回避するために、経営者はどのような手を打つべきなのでしょうか。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、飲食業で最も多い「年商2億から10億に成長する際に起こる離職ラッシュ」を防止するため経営者が体系的に進めるべき3つのステップを紹介。各々の段階で「すべきこと」を具体的に挙げるなど、詳細かつ分かりやすく解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:会社が2億から10億に急成長。しかし離職ラッシュが起き内部対策でやった事とは?
会社が2億から10億に急成長。しかし離職ラッシュが起き内部対策でやった事とは?
経営者は孤独だ。
これはよく言われる言葉ですし、確かに大逆風の中でも希望を失わず、明るく振る舞う必要もあります。
ただこの大逆風時。
「何でこんな試練が…」と思うかもしれませんが、実はその試練は皆がぶち当たるものだったりします。
私もベンチャー、地域一番、全国チェーン、上場企業とかなり幅広いお手伝いをしていますが、「あっ、この悩みはあの時の!!」というケースは多々あったりします。
飲食で最も多いのは、2億から10億に成長する時の成長痛。
失敗から学びそれを少しでも回避できるよう、下記がまた意思決定の参考になれば幸いです。
■多々起こり得ること
離職ラッシュ。これに尽きます。
年商2億の時は組織として、
- 店舗数:4店舗程
- 社員数:8名程
同じ釜の飯を食べるじゃ無いですが、経営者と皆の距離感もめちゃくちゃ近い。
大変な事も多いが、そこから得られる学びも多い。「大変だけど、よしやってやるぞ!」という熱量が結果的にキープされやすい組織体です。
これが年商10億の時は組織として、
- 店舗数:20店舗程
- 社員数:40名程
こうなって来ると経営者と皆との単純な接触頻度は減ってきます。
今まで週に1-2回だったものが、月1回くらいになってくる訳ですね。
ここで離職が一気に起こってくる訳ですね。
「何でこんな大変な事をやっているんだろう」
「これだったら自分でやったらいいじゃないか」
ここをマンパワーのケアでやっていたのが、出来なくなってしまうというのが理由ですね。
■責任は誰にあるのか?
経営者です!それは別にマインド面の話だけでなく、仕事内容でという事ですね。
2億規模の経営者は基本ゼネラリスト。出店戦略・採用教育・マーケティング・ファイナンス・日々のいざこざ。
全部対応しますよね。というより対応しないと会社が止まるという。
これ自体は必要な能力。でもそのまま走ると会社を成長させる必要な能力が経営者にだけ集中。
それにも関わらず従業員さん達に足りない事ばかりを指摘するだけ。みたいな形になっちゃいます。
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