「いや~ん、まいっちんぐ!」はコンプラ警察に勝てるか?「仔猫の虐待」を理解せぬ米国発の検閲が日本文化を破壊する

 

ポルノだけではない。一般サイトにも広がる表現規制

訴えられたVISAは、自分たちはあくまでも決済業者で、その利用会員のサイトの中身までは管理できないとして、訴訟の対象外とするよう主張していたが、カリフォルニア州の地裁は原告の主張を認め、「VISAはポルノサイトが相当量の児童ポルノを収益化していることを知っていた」「犯罪を完遂するためのツールを故意に提供した」とし、VISAを「被告人」としたまま訴訟を進めることを認めたのだ。

VISAは、この裁定に「失望させられた」とコメントを出しているが、結果的に、ポルノサイトとの契約を解除。 同じく米国の有名決済業者Mastercardも、このサイトとの契約を解除した。

ところが、話はここで終わらない。たちまち「アダルトや暴力行為を含むコンテンツ配信に関する責任は、クレジット決済業者にも及ぶ」という流れができてしまい、それが日本にも波及

まず、成人マンガを配信していた電子書籍サイトなどが、米国のクレジット会社から次々と決済契約を停止され、サービス停止に追い込まれたり、マンガ制作者たちに表現規制を通告するケースが相次いだ。

クレジット会社は、マンガの内容までいちいち精査できないので、AIで一斉に探知をかけ、タイトルや表紙絵で判断し、一方的に削除要請と契約解除を突き付けているらしい。

さらに、この流れはアダルトを扱っていない動画配信サイトにまで及び、現在、ニコニコに影響が及んでいるのだ。

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