有酸素でも筋トレでも。運動習慣が若者の精神疾患の発症を緩和する可能性

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生活習慣病をはじめ、さまざまな病気の予防につながるとされる運動習慣は、心の健康にも良い影響があると言われています。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、子どもから思春期年代までの若者約1,900万人の運動の成績と精神疾患の発生との関連を調査した台湾での研究を紹介。有酸素運動や無酸素の筋トレなど、どのような種類の運動でも精神疾患リスクを軽減させているとする結果を伝えています。

子ども・思春期における運動機能と精神状態との関連

◎要約:『運動機能が良好な集団では、(性別、機能、疾患で影響は異なるが)精神疾患のリスクが少ない傾向があるかもしれない』

様々な種類(有酸素・筋力・高負荷・低負荷等)の運動の習慣が、うつや不安、孤独感に対して有効であることが指摘されてきました。今回は、子ども・思春期における運動機能の精神状態に対する影響を調べた研究をご紹介します。

子ども・思春期における運動機能と精神疾患の危険性
Physical Fitness and Risk of Mental Disorders in Children and Adolescents

台湾の全国規模の運動テスト、健康保険データを元にした研究で、約1,900万人(平均10.6歳、男性51.9%)を対象としています。
結果として、以下の内容が示されました。

  • 運動テストの成績が良い生徒の集団では、精神疾患の累積発生率が少なくなっていました。
  • 「循環呼吸器機能」が好成績だと、(男女で関連は異なりますが、以下同様)不安、うつ病、ADHDのリスクが減少していました(例として、女性のADHDはハザード比0.92倍)。
  • 「筋持久力」が好成績だと、不安、うつ病、ADHDのリスクが減少していました(例として、男性のADHDはハザード比0.96倍)。
  • 「筋力」が好成績だと、不安、うつ病、ADHDのリスクが減少していました(例として、男性のADHDはハザード比0.96倍)。

付随する要素(交絡因子)を調整した後での関連性なのですが、影響を介在している要素が気になる内容でした。

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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