異常な日本政治を変える起点となる蓮舫氏のチャレンジ
ところが、このようなことを東京都民も日本国民もあまりきちんと理解していません。有名な大企業で経営幹部の立場にいるような人たちと雑談してこの話をしても、「え、そうなんですか!?」と驚く方が多く、小池都政の実態についてあまりご存じない方が多いです。それは、無理もないことで、大手メディアがほとんど報道しないからです。ジャニーズ問題で反省を口にした大手メディアでしたが、その後も各社の体質は何も変わっておらず、相変わらず権力に忖度し、自分たちの保身を優先して、本来国民が知るべきことを報じません。今回の蓮舫氏の記者会見時の質問にもありましたが、現在の都知事の定例会見は非常に閉鎖的で、小池氏にとって都合の悪い質問をする記者は締め出されているか、質問しようとしてもまったく指名されない状態が続いています。
今回、蓮舫氏が都知事選で勝利するかどうかはわかりません。人気に陰りが出ているとはいえ、前回も366万票という圧倒的な都民の支持を得て当選した小池氏が手ごわい相手であることに変わりはなく、厳しい選挙戦になるでしょう。しかしそれでも、参議院議員の立場を捨ててこの闘いに挑戦する蓮舫氏の勇気にはエールを送りたいと思います。少なくとも、強力な対抗馬が登場したことによって、小池氏に忖度する大手メディアも都知事選の動向を取り上げざるを得なくなり、小池氏の実態を知る都民が増えることは間違いないと思います。
今の日本の政治は異常です。国政においては、長年にわたって組織犯罪とも言える裏金作りを続けてきた自民党裏金議員たちが、まともに法の裁きを受けないどころか、何の反省もないまま、再発防止のための政治改革の議論にまで加わっています。犯罪者たちに犯罪を取り締まる改革など出来るわけがなく、自民党の改革案などをまともに相手にすること自体がナンセンスこの上ありません。裏金作りの手口も、安倍派方式や二階派方式に加えて、茂木方式、岸田方式などさまざま発覚していますが、この原稿を書いている傍らでも、裏金を原資として自分が代表を務める党支部に寄付し、所得税の控除を受けるという新たな手口がまた見つかっています。
都政が変われば国政にも大きな影響があります。蓮舫氏のチャレンジが、嘘と汚い金にまみれた日本の政治を浄化する一石となることを願わずにはおれませんし、微力ながらそうなるように応援していきたいと思います。
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