唐揚げは「個数」と「グラム」で大違い。なぜ敏腕コンサルが支援に入った飲食店は理論原価と実際原価に9%もブレがあったか?

 

ii)ブレを解決する具体的な方法

不要な在庫を一掃!

本来抱えるべき在庫は、「適正売価で売れ続けるもの」だけです。それ以外は過剰在庫!

そのため、過剰在庫を一掃する事に。

私は基本的に値引きの提案はしないのですが、この時だけは売らないと冷凍焼で廃棄のタイムリミットも迫っていたので強販促へ。

  • 単品で粗利が0円からギリプラス
  • その際粗利ミックスできる商品を設定
  • 大々的に告知するため足元にチラシ

この辺りが主たる施策です。粗利ミックスするとしても、このフェアの時には粗利率は悪化。

しかしこれは仕方ないところ。まずは要らないものを無くすのが重要です。

商品別の適正在庫を決める

次にやったのが適正在庫を決めるという事。

  • 月間で売れている食数を把握する
  • 発注頻度から在庫を抱える食数を決める
  • 発注の具体的なルールを決める

この3点です。

「これは店長の仕事だから」とすると、仕事が属人的になりますし、同時にミスがあっても修正が手間。

このような仕組みを作っておくと、数字は正しくなりますし、アルバイトさんでも発注が可能に。

まずはここまでで原価高騰の理由を把握でき、かつ数字のブレを解消する事ができました。

iii)次の対策でやっていくこと

ここまでで正しく数字を把握できるようになった為、粗利をどう伸ばしていくか?がポイントになります。

交差原価表を作成

A列:カテゴリー
B列:商品名
C列:原価率
D列:売上構成比率
E列:交差原価率=C列×D列

上記を作成し、交差原価率を把握しました。

粗利を稼ぎ出すには交差原価率の上から順に対策を考えていく事が重要になります。

  • 粗利率良いものを作って販売する
  • 1品1品チェックする

この辺も大切ですが交差原価率の下位をやっても、全体の粗利貢献は全然ありません。

まずは「センターピンから」強化する。これが何よりも大切になります。

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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