昨年の新車販売台数が15年連続世界一を記録し、輸出台数も日本を抜き世界のトップに立った中国。先日、そんな同国の今年5月までの自動車輸出データが発表されました。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』は今回、中国自動車メディアが輸出状況を詳しく解説した記事を紹介するとともに、そこで明らかとなった意外とも言える実態を取り上げています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:ホンダも上位に、中国自動車輸出の最新の状況、その実態とは?
ホンダも上位に、中国自動車輸出の最新の状況、その実態とは?
中国の新車販売が足元、海外への輸出によってその成長を支えられている構造が明らかになってきたが、中国の自動車メディア「第一電動」は2024年5月までのその輸出状況を詳しく解説している。
それによれば、メーカー別で最も輸出しているのは奇瑞(Chery)。日本でも話題のBYDは3位につけており、現在までに2位の上汽集団のMGとの差が詰まっている、という。
新エネルギー車(NEV)メーカーはトップ20位の中に3社しか入っていない。EUが先日、中国製造NEVに38%の関税をかけることを発表したが、そもそも欧州輸出は主力ではない。
強いChery
Cheryは、ミニEVもないことはないが、輸出のメインになっているのは10万元(約200万円)を切るガソリン格安SUV「瑞虎」シリーズだ。
Cheryの輸出先の上位は、ロシア、ブラジル、イタリア、メキシコ、トルコとなっている。
NEVは3社のみ
輸出が伸びているBYDだが、輸出先はブラジル、オーストラリア、タイ、イスラエル、シンガポールが中心。
一方で、実は米テスラが上位に食い込んでいる。トップ20車種までにModel Yは見当たらないが、Model 3は毎月車種別トップ争いをしている。
それに、NEVで限ってみると、合衆(HOZON)のNETAが18位につけており、その主な輸出先はタイ。
中国というと、NEVが騒がれるものの、NEVメーカーとしての輸出はこの3社、つまりそのうちの1社は米国企業に限られる。
ホンダ、今後は日産も?
日本として興味深いのは、14位に東風ホンダ、16位に広汽ホンダがランクインしていること。
ホンダの二つの合弁は日本を含め、輸出を強化していく、としているが、より上位に食い込んでいく可能性もなくはない。
また同じく日系としては、東風日産も輸出の強化を謳っており、今後この中に割り込んでくる可能性がある。
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