自宅に呼んだマッサージ嬢への強制性交容疑で2019年に逮捕され、その後、懲役4年の刑に服していた元俳優の新井浩文(45)。仮釈放中の姿を週刊誌にキャッチされ、あらためて今後の「進路」が注目されています。自らの罪で130本近くある出演作品を台無しにした新井に「俳優復帰」の可能性はあるのか?芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。
現在の新井浩文はまるで「うだつの上がらない中年」!?
仮釈放中だったのか…『NEWSポストセブン』が新井浩文を直撃取材していました。
2019年2月、自宅に呼んだ派遣マッサージの女性従業員への強制性交容疑で逮捕され、それまでの130本近くある出演作品を台無しにした人気俳優です。
5年ぶりの近影は、体中を覆っていた毒気が完全に抜け落ち、近所の居酒屋でよくいる風の、うだつの上がらない中年サラリーマンのように映りました。
私には、目立たないようにしていてもどこかオーラを感じてしまうような、人気役者としての面影は影も形も無くなってしまったように感じられましたが、皆さんにはどう映るでしょうか。
新井の逮捕時を思い起こせば、当時彼が住んでいた世田谷区太子堂のマンションの、別フロアに住んでいた人気役者ファミリーの仲睦まじい光景を思い出します。
数年前に第1子が誕生したばかりのこの人気役者は「子供と近所に散歩に行きたいのに、周りは張り込み取材中のカメラマンだらけ。1歩も外出出来やしない。何とかしてくれ…」と所属事務所に泣きついたと聞きました。
とんだとばっちりで、いい迷惑を被ったというわけです。
「仮釈放中」の取材はむずかしい
20数年前の私には、仮釈放中だった現職の総理大臣の家族を追いかけたという経験があります。この手の取材は本当に困難を極めるものです。
総理の地元の旧友、後援会関係者等の話を元に辿り着いたのは、東海地方にある某更生施設でした。
施設の関係者を通じて、仮釈放中だったこの総理の家族なる人物に「総理と同じ一流大学を卒業しながら、何故窃盗行為を繰り返してしまうのか」「総理と接触する機会はあるのか」等を取材したかったのですが、「社会復帰を目指して、今は懸命に更生生活を送っているから、変に刺激したくないのです」と断られてしまいました。
総理大臣を輩出したほどの名家にとっては、光を当てて欲しくなかった人物であることは、施設の関係者や後援会、地元の旧友たちからも十分伝わってきました。
やっぱり無理か…と思いながら、施設近くの雑木林の隙間から見た、夕食時の食堂の光景は、いまだに頭の中から消えません。
新井本人は復帰希望でも…「才能」以上に「覚悟」が必須となる
新井の話に戻りましょうか。
直撃取材に「満期になったら、戻るんだったら戻ってやるし、戻らないんだったら戻らないで終わりじゃないですか」と、今後の役者としての復帰について答えた新井。
何だか他人事のような答えだな…と思いましたが、戻る可能性も十分考えられると感じました。許されるのなら…復帰を要望されているのなら…と。
罪状は違いますが、ピエール瀧や沢尻エリカの復活を見れば、その可能性は大きいでしょう。
“役者として十分過ぎるくらいの才能があれば、活躍の場は残されている”日本の芸能界の風潮は、こんな大甘な復活が可能なんですよね…もちろん犯した罪を十分に償ったことが問われますけれど。
さすがに地上波連続ドラマでの復帰は無理でしょうが、映画や舞台、配信作品への出演は、許される範囲の中で、逆に話題性抜群として出演依頼があるかもしれません。
新井の場合、被害者が存在する罪状なだけに、もし起用しようと思っているところがあるとしても、相当な批判の覚悟が必要だと思います。
それでも新井を使いたい…そんな製作サイドは現れるのか…それとも完全に芸能界からは引退し、新しい生活を始めることにするのか…興味津々です。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by : Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons