2024年のネット流行語大賞暫定1位とも言われる「ドヤコンガ」情勢をわかりやすく解説。前回の記事から1ヶ月以上が経過し、新たに「ドヤコンガコール」「ドヤコンガの高み」「ドヤコン川」などの動向がキャッチされた。はたして事態は融和に向かうのか、それともドヤコン川を渡ってしまうのか?
戦争か融和か。注目のドヤコンガ情勢をいち遅くレポート
初代ドヤコンガの名前を奪う形で誕生した2代目ドヤコンガ(以下単に「ドヤコンガ」)。ドヤコンガは、その豊富なアニメ・声優知識と老練なレスバトル技術で、ネット民に恐れられ、また一目置かれる謎多き人物だった。
そんなドヤコンガの「正体」に世間の注目が集まったのは今年春先のこと。
『ご注文はうさぎですか?』(チノ役)、『Re:ゼロから始める異世界生活』(レム役)、『五等分の花嫁』(中野五月役)などで知られる人気声優、水瀬いのり(28)のXアカウント乗っ取り騒動をキッカケに、実はドヤコンガの“中の人”は水瀬いのりなのではないか?との疑惑が拡散したのだ。
この「ドヤコンガ=水瀬いのり説」の詳細は、弊サイト4月9日の記事で紹介したが、オジサン世代にとっては調べれば調べるほど話がややこしく「頭がおかしくなりそうだった」と当時の担当者は話している。
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さて、あれから1カ月以上が経過し、ドヤコンガ情勢はどのように変化したのだろうか?中東情勢などを正確に理解するよりもよほど難しく、正直尻込みしてしまうのだが、「2024年のインターネット流行語大賞で上位入賞は絶対確実」(ネットメディア編集デスク)とまで言われたら逃げるわけにもいかない。重い腰を上げて追加調査することにした。
怖い?面白い?「ドヤコンガコール」は評価二分
とはいえ記者はアニメ・声優業界に不案内だ。そこで以前の記事でも協力してもらった、アニメ全般に深い造詣を持つ40代男性ネットメディア編集デスクの話を聞くことにした。
「前提として、ドヤコンガの正体は依然として不明です。水瀬いのりさん本人だと見ているファンも、そうではないファンもいて真相は藪の中。ただ前者に関しては、当初の『否認』『怒り』をすでに乗り越え、現在は『受容』の段階に至っているようです。それから、かつてドヤコンガに叩かれていた側の女性声優さんたちの所属事務所が、事実とは異なる書き込みや誹謗中傷に対して法的措置を示唆している、この点も押さえておいてください」(ネットメディア編集デスク)
了解です。ではそれを踏まえて、最近のドヤコンガ情勢はどのように推移しているのか?
「まずは、このGWの連休中に初観測された『ドヤコンガコール』から勉強しましょう。こちらの動画をチェックしてみてください」(同)
あぁ^~心がドヤドヤドヤドヤドヤコンガするんじゃぁ^~#肉フェス #肉フェスやぐらDJ #アニレーク pic.twitter.com/LoyyJN9Tfs
— DJタマキ (@tamakinodj) April 27, 2024
動画を見ると、複数の男女が「ドヤドヤドヤドヤドヤコンガ!」と不思議な雄叫びをあげながら、実に楽しそうに踊っている。これは一体何なのか?昔流行った「ハレ晴レユカイ」のヲタ芸にも似ている気がするが。
「肉フェス2024お台場の4月27日、アニソン色が強い肉料理フェスティバルの様子です。大昔の涼宮ハルヒブームとはまた違って、先の騒動を知ったばかりのファンたちが、純粋に心のドヤコンガを抑えきれない様子が見てとれます。ただ重要なのは、この催しに水瀬いのりさんは出演していなかった、という点なんです」(同)
ドヤコンガの「正体」はいまだ不明ながら、そもそも渦中の人物が不在の状態で、ここまで盛大に踊り狂っていたということか。にわかには信じがたい話に思えるが。
「そのとおりです。そのためファンの間でも、この『ドヤコンガコール』に対する評価は二分されています。頭を空っぽにして、響いてくるリズムに身を任せれば、確かにちょっと楽しい気はする。でも冷静に考えると、本人不在の空間でドヤドヤ踊り出すなんて怖すぎるのではないか?いずれ悪ノリが事件に発展して、他のリアルイベントで不測の事態を引き起こしてしまうのではないか…と。いま振り返ってもこの27日は、情勢が最も緊迫した、ドヤコンガのいちばん長い日だったと思います」(同)