ビジネスの先達による書籍を読むことやセミナーに参加することは成功に近づく一歩となり得ますが、ただただそれらに触れることだけで満足していては成長が見込めないのは言わずもがな。では「ビジネス書コレクター」や「セミナージプシー」で終わらないために、私たちはどのような姿勢を身につけるべきなのでしょうか。今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』では「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川さんが、自らが実践する「価値を生む読書法」に加えて「移動時間の有効活用法」を公開。激務のビジネスパーソンだからこそ身につけたい勉強への取り組み方をレクチャーしています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:インプットを多くしても意味がない
インプットを多くしても意味がない
ビジネス書について、アマゾンレビューにこんな書評をよく見かけます。
「すでに知っていることしか載っていませんでした」
当然、その書評の評価は低く、だいたい星1つです。そこで私は、そんな書き込みをしている人に質問してみたい。
「あなたは、この本に載っている、すでに知っていることをいくつ実行しているのですか?」
そういう人にかぎって1度もチャレンジしていない、なんとなくやった気になっている。あるいは、紙面にラインを引いただけで満足している。それでいて別の本に同じ内容の記述を見つけると、鬼の首をとったように「そんなのとっくに知っているよ」と言うのです。
そういう人が、もし本で読んだことをすべて実行に移していたなら、とっくに、その他大勢から抜け出しているはず。
勉強の本でも、「目新しいことは書いてありませんでした」「載っている勉強法は全部知っていました」というレビューを書き込んでいる人もいますが、知っていて実践していれば、勉強の効率も高まり成績も伸びるはずなのです。
大切なのは、本を読むだけで満足しないこと。
ビジネス書は、読むだけでは意味がありません。たとえどんなに優れたビジネス書も、それを活かすかどうかは、書かれていることを実践するか、しないかで決まります。
もちろん、その場ですぐに行動することが難しいコンテンツもあります。いいコンテンツだなと思っても、すぐに実践できないものは、どうするか?
いいなと思った言葉は、いつか使うときのためにストックしておきます。
私は、読書中に見つけた素晴らしい言葉、いつか役に立つと思われる言葉は、ノートにメモしています。
本のなかから、「珠玉の1行」を見つけるために読書をしているのです。そして、書き留めたメモのノートを毎朝15分読んでいます。
読むことで、書き留めたときには実践できなかったことが、ある日、実践する日になったり、頭と身体に刻み込まれ、いざ活用する場面になったときにポンと頭から出てくるようになります。
このノートを私は、「読んだらノート」と名付けています。既に2,000項目以上の格言、名言、ビジネスコンテンツなどを書き込んでいます。すべてを読み返すことはできませんが、1日15分読むだけでも、かなりのコンテンツを読み返すことができます。もう何回転読み返したかわかりません。
あなたにも、ぜひ実行していただきたい習慣です。
セミナーでも、参加するだけで満足してしまう人がいます。
同じような系統のセミナーに参加しまくり、それだけで満足してしまう人です。このような人は「セミナージプシー」と呼ばれています。
ビジネス書コレクターもセミナージプシーも、「自分は今、勉強しているんだ」と思うことで満足してしまうのです。
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