菅義偉氏も「そろそろ進次郎はどうか」お盆明けに動くか
菅氏はかねてから、河野太郎氏が出馬した前回の総裁選で名づけられた「小石河連合」の面々、すなわち小泉進次郎、石破茂、河野太郎の3氏に期待感を表明してきた。
石破氏は現代ビジネス(8月5日)のインタビューに対し、菅氏との関係をこう語っている。
「菅さんはずっと安倍さんを支えておられたわけで、安倍さんが’12年に自民党総裁になってしばらく野党だった時は、石破幹事長、菅幹事長代行という組み合わせで仕事をしました。安倍政権になってからも、私が幹事長で菅さんが官房長官という組み合わせで1年9ヵ月ともに仕事をしました。そういう一種の同志的な思いもあり、(私自身とは)政策も政治手法も違うけど、リスペクトしています」
では、菅氏はどれほど石破氏に対する思い入れがあるだろうか。
石破氏は2016年8月に自らの意思で閣外に出て以降、安倍政権に批判的な発言を繰り返し、2018年には総裁選で安倍氏と一騎打ちを演じている。必ずしも菅氏と良好な関係を維持してきたとは見えなかった。前回の総裁選で、菅氏が目をかけている河野氏を石破氏が支援したという行きがかり上の蜜月関係にすぎないのではないだろうか。
ポスト岸田の候補として菅氏の意中にあるのは、麻生派の紐がついた河野氏でも、批判はすれど実行のともなわない石破氏でもなく、能力未知数ながら若さはある小泉進次郎氏に間違いない。
今年3月1日夜、菅氏は進次郎氏とともに、かつて菅政権を支えた武田良太氏、萩生田光一氏、加藤勝信氏と会食し、「そろそろ進次郎という選択肢はどうか」と語ったといわれる。
老人天国の日本政界では進次郎氏の若さは弱みと見られていた。その永田町的常識を踏まえた父、純一郎氏の意向もあった。菅氏は慎重に情勢を見極めていただろう。
だが、党の長老的存在である森喜朗氏が進次郎氏を推し、純一郎氏も反対しないということなら話は別だ。お盆明けにも何らかの動きを始めるかもしれない。









