小泉純一郎や菅義偉と非常によく似た主張
中島さん 「そうですね、まあ、そういう人脈もあって進次郎さんはコロンビア大学へ行ったのかもしれませんが、それが彼の土台でした。で、彼が最初に当選したのは2009年、民主党政権になり、自民党にものすごい逆風が吹いていた、そういう選挙で、確か自民党の初当選は4人しかいなかったんですが、彼はそのうちの1人なんです。最初の彼の政治家としてのスタートは野党だったんです。
そのため、民主党に対して『俺は違うぞ』ということを強調する姿勢が土台にあって、だから民主党政権がセイフティーネットを分厚くしましょうと、再配分を分厚くして社会的にみんなを大切にして行くという政策を進めた時に、『それは違う!自助こそが大切だ!』と明言したんです。自己努力、自己責任というものがとにかく重要なんだと、まずは自助なんだと、それでダメだったら民間と一緒に共助をやると、それでも無理な最終的な手段が公助であると、だから民主党は甘いと、こういうふうに彼は言っているんです」
中島さん 「この考え方はお父さんと非常に良く似ているし、彼のバックにいると見られている菅義偉さんとも非常に良く似てますね。菅さんもはっきりと公助よりも自助や共助なんだと言っていた人ですからね」
小島さん 「確か菅さんて総理大臣になった時に、家族のことを聞かれて『自分には息子が2人いるが運動部で鍛えてもらって良かった』と発言したのを覚えてます。その辺りの価値観が良く似てますね」
中島さん 「似てますね。同じ神奈川県選出ということで、この2人は非常に強い繋がりを持ってますが、進次郎さんは『とにかく日本は死に物狂いで頑張らなければいけない』と、『ほどほどの努力ではほどほどの幸せも掴めない』と、当時言ってるんです。『とにかくがむしゃらに頑張らなくてはいけないんだ』と。何かこれは、ここまで自分が努力して来て掴んだ地位みたいなものに対する自負心みたいなものが現われた言葉だと思います」
小島さん 「でも進次郎さんて『That’s 二世』じゃないですか?二世どころか三世ですよね?」
中島さん 「なのでそれを他の人にも投影するというところが、政治家としてのスタンスにあるんですね。彼が政治の中心的なところに入って来たのが2015年ぐらいからなんですけど、初めは自民党の農林部会の会長になったんです。当時、安倍内閣はTPPの問題を抱えていて、このTPPと農業はバッティングするわけですが、そこで安倍さんは進次郎さんを日本の農家向けの顔として立てたんです。
進次郎さんは一貫してTPP賛成でしたが、これはやはりアメリカのジャパンハンドラーとの繋がりもありますし、新自由主義的な自由貿易の方向へググッと傾斜したんです。進次郎さんは『日本の農家は甘えている』と、『競争原理こそがとにかく重要なんだ』と、『強い農業を目指せ』と、農業の構造改革を唱えたんですね。『とにかく儲かる農業をやらなくてはいけない』と、『アグリカルチャーではなくアグリビジネスだ』と」
中島さん 「企業がどんどん農業に参入して、日本の農業を大きく変えて行かないといけない。進次郎さんは『攻めの農業』を提案したんですけど、これはほとんど成果をあげられなかった。さらにその後、社会保障の問題に手をつけて行って、彼は『子ども保険』を導入するべきだと。彼は若い世代の代表のように見られていたので『子育て世代は支援しなきゃいけない』と言ったんですけど『そのためには増税が必要だ』と。さらに『年配の人たちに負担を求めましょう』と言ったんですね。
『負担は現役世代』というそれまでの考え方を変えて、もっと年上でも働ける人はどんどん負担してくださいと、財政再建が必要なのでそれは増税で補う、これが彼の考えなので、財務省にとってはすごく嬉しい話ですね。税金を上げましょうと言ってくれるのですから」
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