新型コロナ感染により「精神疾患も発症するリスクがある」という研究結果

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新型コロナ感染症に感染した後、精神疾患が発症する場合もあるのか、そしてワクチン接種の有無はそれに関係しているのか。それを調べた研究結果を今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』で紹介しています。

COVID-19による精神状態への影響

◎要約:『COVID-19感染症診断後にはうつ病などの精神疾患発症が多くなり、ワクチン接種によってその傾向は軽減されるかもしれない』

今回は、COVID-19感染症を発症したときに精神疾患発症にどのように影響するか、ワクチン接種の有無による違いも含めて調べた研究をご紹介します。

COVID-19と精神疾患(ワクチン接種有無による違い)
COVID-19 and Mental Illnesses in Vaccinated and Unvaccinated People

イギリスにおける研究で、ワクチンが未開発の段階だった時の約1900万人、ワクチン摂取済の約1400万人、未接種の約300万人が分析の対象となりました。

結果として、以下の内容が示されました。

・全体としてCOVID-19感染症診断後1~4週間で、うつ病などの精神疾患の発症が多くなっていました。

・同様に、ワクチン接種済の場合には、COVID-19感染症診断後の精神疾患発症が、ワクチン未開発段階や未接種の場合に比較して少なくなっていました(例:うつ病のハザード比で比較すると、未開発:1.93倍、未接種:1.79倍、摂取済:1.16倍)。

COVID-19感染症が精神疾患についても影響を与えることやワクチン接種によって影響を軽減できる可能性が示されていました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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