元国税調査官が社長に教える「税理士の実力」試験突破組と国税OB組はどちらが優秀?税務署とのパイプ(酒席)に御利益はある?

 

国税OB税理士は当たり外れが大きい

(※本項は10/16号より一部抜粋・再構成)
ここからは、国税OB税理士について掘り下げたいと思います。国税職員というのは、約21年間勤務すれば、税理士の資格が得られます。

税理士の資格というのは、実は超難関です。司法試験、公認会計士試験の次くらいに難しいとも言われています。そんな難関の資格が、国税を21年勤務すればもらえるわけです。高卒の職員であっても、です。こんな美味しい話はありません。

実は、税理士は、そもそも国税職員の定年後の収入稼ぎのために作られた資格だと言われています。税務会計の資格は、公認会計士という資格がすでにあるのだし、わざわざ税理士の資格などつくる必要はなかったのです。

が、国税職員の退職後の生活のために、「中小企業の税務のため」という理屈をつけて、税理士という資格をつくったのです。公認会計士は大企業でも中小企業でも税務を担当できるわけだから、別に税理士の資格をつくる必要はなかったのにです。

しかし、税理士の資格が国税OBにだけ与えられると、さすがに世間から批判されるため、一応、一般にも門戸を開き、「税理士試験に受かれば税理士になれる」という制度にしたのです。そして、この税理士試験は非常に難しくし、あまり一般の人が入ってこられないようにしました。

が、案に反して、この難しい試験も突破してくる人がけっこう増えています。それが「試験突破組」の税理士なのです。だから試験突破組の税理士は、知識の量はかなりあると言えるわけです。<中略>

どこをチェックすべき?「良い税理士」を見抜く方法

この続きとなる「税務署員はOB税理士には逆らえない?」と「税理士には得意分野と不得意分野がある」は、有料メルマガ購読者さま限定記事です。ご参考までに、10/16号の本文続きを抜粋してご紹介します。

国税職員というのは酒の付き合いが非常に多いのです。そして酒席となれば、必ず先輩が後輩に奢ってやらなければならない暗黙の掟があります。そういう関係は、先輩が国税をやめたからといって簡単に断ち切れるものではありません。

ただし、すべてのOB税理士が税務署に融通が利くわけではありません<中略>OB税理士といえども、ほとんど税務署に融通は利かず、逆に税務署の言いなりになってしまうことも多々あります。しかも、OB税理士の場合、実務に非常に弱い人も多いのです。

たとえば個人課税部門の職員は大ベテランであっても、法人税の申告書を書ける人はまずいません。

得意不得意があるのは、国税OB税理士だけではありません。試験突破税理士も、です。というのも――

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元国税調査官で著書60冊以上の大村大次郎が、ギリギリまで節税する方法を伝授。「正しい税務調査の受け方」や「最新の税金情報」なども掲載。主の著書「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)

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