いわゆる「毒親」に育てられた子供たちは、心に大きな傷を負い、発達や精神も歪みが生じる場合が多くあります。そんな毒親に育てられた娘さんからの相談を世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんが自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』のなかで答えています。
親へのうらみがどうしても消えません。
Question
父親が母親に暴力をふるっていました。母親はしょっちゅう父親の悪口を言い、愚痴を聞かされて育ってきました。私はそれが嫌で高校を出たらすぐ実家を出て、それ以降数十年ほとんど実家には戻らず、むしろ縁を切っていると言ってもいいくらいです。妹はなぜか母親と仲がよく、そのせいもあって、妹とも疎遠です。この問題についてはあるていど心の整理はついているのですが、何に関しても自信がなく、感情の浮き沈みが激しく、だめだとはわかっているのですが、過剰に人を攻撃したりもしてしまいます。バランスが悪いのはわかっています。彼氏にもそういうときはあたってしまいます。どうしたらもう少しバランスよく生きていくことができるでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。お気持ち大変よくわかります。こういったご相談が大変多いですし、私の支援先企業やセミナー、オンラインサロンに参加される方からも頻繁に聞いています。
毒親から縁を切ることができたのは大変よかったと思います。そのこと自体、ずっと後悔しがちですが、それは世間体とか世間の常識から見てのことで、実際は、継続して毒を受けないためには必須だったのではないでしょうか。実際、現実的な代替案がありませんよね。
妹さんは問題ないから自分に問題があるのではないかと考えがちだと思いますが、これもそうではありません。毒親はきょうだいの一人を取り込んで、他のきょうだいとの仲たがいをさせ、攻撃させます。普通です。決して相談者さんの問題ではありません。
そうは言っても自信がないとか、感情的になりがちだというのは何とかしたいですよね。
何度もこちらで紹介していますが、
1. 毒親、愛着障害、発達障害などに関する本を読んで、ご自身の状況を客観視し、深く理解する
自信、自己肯定感の低さに悩み、人間関係が辛くて毎日がストレス、と感じる方はぜひご覧ください。答えはほぼこちらにあります。特にお勧めは、2段目の
『「毒親」の正体』
『気づけない毒親」』4段目の
『自分に気づく心理学』
『愛着障害は何歳からでも必ず修復できる』
『子どもの発達障害』 pic.twitter.com/kZIa7c25EQ— 赤羽雄二 (@YujiAkaba) February 9, 2023
2. 母親あての手紙をWordで5000~1万字で書く、これは出さずにはき出すだけです。その後、父親あて、きょうだいあてにも書いたほうがよいかと思います。
3. 母親の立場、父親の立場、きょうだいの立場での多面的なA4メモ書きを10~20ページずつする
https://www.instagram.com/p/C1ZUsSSyBtn/!u3000 !
4. 「母親役、ご自身役、オブザーバーの3役」「父親役、ご自身役、オブザーバーの3役」「きょうだい役、ご自身役、オブザーバーの3役」でのロールプレイングを実施する。
https://www.instagram.com/p/CdI5GL-PX6i/?hl=ja!u3000 !
などによって、ずいぶん楽になると思います。
繰り返しになりますが、相談者さんはまったく悪くないです。むしろ、身を守るために早くに実家を出られて、本当に大変でしたね。お疲れ様でした。
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