【追悼】谷川俊太郎さんが翻訳した「スヌーピー」は、“読む坐禅”だった?

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戦後日本を代表する詩人の谷川俊太郎さん(92)が18日までに、老衰のため都内の病院で亡くなっていたと報じられました。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』では著者の土井英司さんが、谷川さんの名翻訳で知られるスヌーピーでお馴染み『完全版 ピーナッツ全集』を、住職の枡野俊明さんが「禅」に通じる教えととらえて解説を加えているユニークな自己啓発書を紹介しています。

【実は、スヌーピーは「読む坐禅」だった?】⇒『心をととのえるスヌーピー』

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チャールズ・M・シュルツ・著 谷川俊太郎・訳 枡野俊明・監修 光文社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、スヌーピーの話を、「禅」に通じる教えととらえ、解説を加えた、ユニークな自己啓発書。

訳を『完全版 ピーナッツ全集』で翻訳を務めた詩人の谷川俊太郎さん、監修を住職の枡野俊明さんが担当しています。

「スヌーピーの話、もう忘れちゃったよ」という方のために人物表やストーリーもついているので、ファンでなくても問題なく読み進められると思います。

見開き2ページで、見出しに教訓が出てきて、左ページに「禅語」と解説、右ページにスヌーピーのマンガが入るという構成で、楽しみながらシュルツさんの教えと禅の教え、両方に親しめるようになっています。

「喫茶喫飯」きっさきっぱん
「而今」にこん
「即今 当処 自己」そっこんとうしょじこ
「時時勤払拭」じじにつとめてふっしきせよ
「莫妄想」まくもうぞう
「柳緑花紅」やなぎはみどりはなはくれない
「処々全真」しょしょぜんしん
「一水四見」いっすいしけん

それだけ並べられると、思わずひるんでしまうような禅語を、丁寧な解説と脱力系のマンガで、リラックスしながら理解することができます。

タイトルに「心をととのえる」と入っていますが、確かにこれを読むことで本当に心が整う感じがしますね。

ハードな仕事や読書をひと休みして、人生の本質を見つめたい時に、読みたい一冊です。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

喫茶喫飯
お茶を飲むときはただお茶を飲むことになりきればいい。ご飯を食べるときは、ただ食べることになりきればいい。丁寧に暮らそうとするときの心構えとして、これは大切なことです。やりたいこと、やるべきことが目の前にたくさんあっても、今この瞬間に全力で取り組めるのは、ただひとつ

即今 当処 自己
今この瞬間に、自分がいるこの場所で、できることをやる

時時勤払拭汚れに気付いたら、その都度きれいに心を磨く

柳緑花紅
お相手を柳に喩えて緑とするならば、自分は花の紅。柳を紅に変えようとするからストレスになるのです

元来不識
「問題」を大きいか小さいか頭で考えようとするから、いつまで経っても答えに辿り着けない。目の前の事象を「問題」だととらえるから、それにとらわれてしまう

一水四見
水ひとつとっても、同じ水でありながら、天人はそれを宝石で飾られた池と見る。人間は水と見る。餓鬼は血膿と見る。魚は自分のすみかと見る。さっと分けただけでも四つの異なった見方がある。このように、同じ対象物が異なって認識されることを示すのが「一水四見」です

冷暖自知
何事も自分で経験して体感して、初めてわかるもの

善因善果
よい行いをして、何に対してもよい縁を結ぼうと心がけていれば、その積み重ねで、幸せな人生を歩んでいくことができる

無功徳
損得勘定ではなく、いい縁を結べば、いいことがある

スヌーピー好きはもちろん、そうでない人にも、自己啓発書として楽しめる一冊です。

ぜひ、読んでみてください。

image by: Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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