コンゴで140人超死亡「謎の病気X」に広がる不安。コロナ禍再来の恐れも?「症状」だけではない人々の心配の種

2024.12.06
by 東山ドレミ
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コンゴ発 原因不明の「疾病X」、若者世代に犠牲者

すわ、新型コロナの悪夢再来か――アフリカ中部のコンゴ民主共和国で発生した「原因不明の病気」に対し、日本国内でも一気に警戒感が高まっている。

各紙報道によると、数百人が罹患し少なくとも79人が死亡、143人が死亡した可能性もあるこの未知の「疾病X」は、次の特徴を持っているとされる。

  • インフルエンザに似た症状
  • 死亡者の多くは10代の若者
  • 貧血の症状がある
  • 空気感染する可能性がある

コンゴ保健省によると、この病気は10月下旬から同国南西部で広がりはじめた。

WHO(世界保健機関)がすでに状況を調査しているが正体はいまだ不明で、どんなウイルスが原因かわかっていない。コンゴの国立研究所が患者の検体分析を進めていて、早ければ週末に結果が判明する。

専門家によると、発熱、頭痛、鼻水、せきなど風邪のような症状にくわえ、貧血をともなうのが特徴的。また、死亡者の年代が10代に集中している点も、乳幼児や高齢者が重症化しやすいインフルエンザとは異なるという。

なんとも不気味なこのニュース。SNSやネット掲示板では、2020年から2021年にかけて猛威を振るった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を連想せずにはいられない、との声が急増している。

《新型コロナのときも、武漢の第一報はこんな感じのニュースだった》

《コロナみたく蔓延したら困る。もう1回やられたら店つぶれる》

体内で出血してるかもってマジであかんやつちゃうかこれ》

《リモートワーク廃止した弊社、大混乱の予感w》

《パンデミックになったらコロナみたいに買い占めバカが出てくる。備蓄を確認しておこう》

《「空気感染する可能性が高い」って初期から盛ってきますな…》

《で、これはアクリル板で防げる?できればその手の対策はぜんぶ無意味であってほしい》

《高校野球の甲子園中止とかリモート遠足の悲劇を繰り返しちゃいかん》

《水際作戦をやるなら早めに。自粛しながらGoToとかやめてね》

※日本語参考リンク:
NHK NEWS WEB(12月5日)
テレ朝news(12月5日)
Bloomberg(12月6日)

謎の病気に関して「症状」と同じくらい人々が不安なこととは?

まだ名前すらついていない原因不明の病気に対して、いささか気が早い気もするが、人々がこのように不安を“先取り”してしまうのには理由がありそうだ。

「コンゴの疾病Xは、新型コロナと“ニュースの出かた”がよく似ているという指摘があります。コロナ禍が本格化したのは2020年ですが、実は2019年末にはいくつかの国内報道機関が原因不明の肺炎として小さく報じていました。当時、ほとんどの人は気にもとめませんでしたが、いま考えればあれこそ世界的なパンデミックの“序章”だったわけです。今回のコンゴ報道も同じ12月ということで、どうしても不安になってしまう面があるとみられます」(ネットメディア編集デスク)

さらに、人々は必ずしも病気の「症状」だけを心配しているわけではないという。

「健康なはずの若者が亡くなっているのはたしかに怖いですし、専門家によれば、インフルエンザでは珍しい貧血の症状は、体内での出血を示唆している可能性もあるとのこと。『症状』はもちろん気になるところです。ただ、現時点ではそれと同じくらい、この病気が『社会に与える影響』を心配する声が多く目につきますね。まさか、またあの陰鬱な日々がはじまるのか…という懸念です」(前同)

感染症が世界中に広がれば、健康面だけでなく経済や生活全般にも深刻な悪影響がおよぶ。新型コロナでは外出・営業控えや海外渡航制限、各種物資不足、イベント中止、医療崩壊などが発生し、“マスク論争”や“ワクチン論争”で社会は疲弊した。

それがやっと正常化してきたところに、もし新たなパンデミックが発生したら、自分や家族の仕事、学業、生活はどうなってしまうのか?不安になるのも無理はない。コロナ禍は人々のある種の“思想の違い”を浮き彫りにしたが、それでも「自粛とアクリル板の日々はもうこりごり」というのが万人の思いではないだろうか。

この週末は冬型の気圧配置が強まり寒さが厳しくなる。体調管理に気をつけたいところだが、アフリカの「謎の病気」にも注意が必要だ。

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