日本がTeslaやBYDとまともに戦うために必要なこと
TeslaやBYDとまともに戦うには、自ら技術者を抱えた、少数精鋭の筋肉質な会社に生まれ変わる必要がありますが、その時には、簡単には解雇できない数万人のゼネラリストたちが大きな「負債」となって、会社の足を引っ張ることになります。
一説によると、ホンダと日産の合併を指導しているのは経産省だそうです。
自動車の生産に乗り出したいホンハイは以前から日産の吸収合併を企んでいますが、それをされると、自動車生産のノウハウだけを吸い取られて、大量の社員(連結も合わせると十数万人)が路頭に迷うことになるからです。
「雇用を守るための合併」が、ホンダと日産にとって、そして、日本の自動車業界・社会全体にとって良いことだとは私には思えません。
日本の政治家・官僚たちには、ゼネラリストしか育てないホンダに失望して3年で退職したエンジニアからのメッセージをしっかりと受け取って欲しいと思います。
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(本記事は『週刊 Life is beautiful』2025年1月7日号「私の目に止まった記事」を一部抜粋・再構成したものです。「ピクシーダストの上場廃止」「Lineを活用した質問コーナー」など全文(約2万5000字)はメルマガをご購読のうえお楽しみください。初月無料です)
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