自己肯定感の低さを“穴埋め”するために勉強会やセミナーに参加しても私は変わらないでしょうか?

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子供の頃から自己肯定感が低く、自分の中の「足りない」を補うために、いろいろなセミナーや勉強会に参加するけど「本当に必要?」と自問自答してしまう…。そんな読者からのお悩みに答えるのは公認心理師の永藤かおるさん。永藤さんはメルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』で、今一度「総復習」するべきだと回答しています。

ずっと『足りない』と思っているのがつらい

Question

shitumon

50代女性。

夫と、大学生の息子が一人いて、フリーランスで働いています。

子どもの頃から容姿も、勉強も、運動も、すべてにおいて自己肯定感が低いです。

「自分はダメだからもっと〇〇しなきゃ」と思って勉強したり、メイクや服を気にしたり、ダイエットをしたりしてきました。

若い頃つきあった人には「なんで私みたいな人を選んだの?」「私のどこが好きなの?」「嫌いなところがあったら言って」といつも言って、「重たい」と振られてばかりでしたが、今の夫はそれでも結婚してくれました。

仕事も、夫が稼いでくれるから、フリーランスのおままごとのような仕事ができています。

でも、もっといろんなことを知らなきゃ、勉強しなきゃ全然足りないと思い、自分が稼いだお金はさまざまなセミナーや勉強会などに消えていきます。

同業の人たちからは「もっと自信を持っていいんじゃない?」と言われますが、自分としては全然足りないのです。

もっと、もっとちゃんとした自分にならなければ、世間は認めてくれないと思います。

でも、セミナーや勉強会の振り込みをするたびに、「本当にこれは必要なんだろうか」とも思います。

どうしたらいいのでしょうか。

永藤さんからの回答

セミナーや勉強会の提供をしている側から言わせていただくと、

「学ぶ姿勢を前面に押し出してきてくださる方には、なんかその方のためになるお土産を持って帰っていただきたい!」

と鼻息が荒くなるのですが、もしかしたらあなたはそれが要らないのかもしれませんね。

というのは、「〇〇を学ぼう」ではなくて、「よくわかんないけどお金を出して参加しよう」

になってしまっているようにお見受けするからです。

あなたが既に持っているあれやこれやがすべてごちゃごちゃになってしまっていませんか?

以前、とある地方で開催したアドラー心理学のセミナーで、

「この講座を受ければ私は救われますか?」

と真顔で尋ねられたことがあります。

私の答えは

「救われません。受けただけでは」

でした。

これは今も、間違っていないと思います。

講座を受けただけで救われると言ってしまったら、それは「婚活セミナーに出席したら結婚できます」と同じ。

そんなわけはないし、そんなこと言ったら詐欺です。

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