綾瀬はるかや松田聖子は“挫折からのスタート”で何を得たか
もちろん自分が選んできた生き方ですから間違いはないのでしょうが、もしこんな分岐点に、違った選択や結果だったら…なんて考えると“運命のいたずら”という言葉以外、表現方法が見当たりません。
こうして見てみると、グランプリを獲らなかったことで、聖子は逆に時間をかけて、じっくりとヴォーカリストとしての勉強ができたし、綾瀬も事務所に過大な期待もされず、地道に女優としての鍛錬を積んでこられたような気がします。
落選したことで、アーティストとしての“深み”を増していく数年を経験することができた…とでも言いましょうか。
もうひとつは、頂点に立てなかったとしても、彼女たちは自身の運命を左右するような作品と出会える“運”を持っていたということでしょう。
聖子にしてみれば『青い珊瑚礁』、綾瀬にしてみれば『世界の中心で、愛をさけぶ』です。
頂点に立っても短命で終わるタレントがいるかと思えば、落選しても諦めずに地道な努力を続け、いつか出会うであろう、周囲からの評価が一変するような“出世作”や“代表作”を引き寄せる“運”を待つタレントもいる――。
古くは『スター誕生』から始まって『ホリプロタレントスカウトキャラバン』、『「東宝シンデレラ」オーディション』、『全日本国民的美少女コンテスト』等々、それぞれの歴史に、ため息が尽きない私です。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by:Georges Biard, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons









