タンス預金への“逃避”で別の犯罪被害が増える恐れも
そのいっぽう、ネットでは「今回のニュースは詐欺被害を防ぐためのものだが、預金封鎖などの“陰謀論”を言い出す人間が大量発生するに違いない」といった冷静な(?)意見も。
ただ、日本は敗戦直後の1946年に預金封鎖の“前科”がある。そうでなくとも、個人が自分のキャッシュを自由に動かせなくなる施策は人々に不快感をあたえ、高齢層にとっても、どうにも受け入れがたいもののようだ。
都内在住、投資歴50年近い指数先物トレーダーのHさんも、警視庁の制限案は「絶対にあり得ない」と憤っている。
「警察なんて馬鹿のくせに、特殊詐欺の厳罰化など本来やるべきことから目を背け、善良な市民の財布に目をつける姿勢が実に気に入らないです。私もあと10年やそこらで“75歳以上”になりますが、こんな制限は絶対に受け入れませんよ。もし1日30万円しか動かせないとなったら、その前にぜんぶ出金するだけ。全国の75歳以上が一斉に預金を引き出したら、それこそ取り付け騒ぎになるのでは?(笑)それは冗談としても、高齢者の間でタンス預金が流行るのは間違いないでしょう。この国はいったい何をやりたいのか、理解に苦しみます」(Hさん)
特殊詐欺撲滅のためにも、警察にはぜひ頑張っていただきたい。ただ、見当違いの対策によってタンス預金が増加し、特殊詐欺は減ったものの闇バイト強盗が激増してしまった、などというオチにならなければいいのだが――。
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