X上で「2025年7月5日問題」がトレンド入り
たとえば、YouTubeチャンネル「うまだらビデオ」(@umaduravideo_)では、2025年7月5日の滅亡説をテーマに、「スフィンクスと歳差運動」を鍵として大洪水の到来を予測する動画が話題を呼んでいる。このチャンネルは、独自の視点で「なぜ誰もこれを言わないのか?」と問いかけ、水瓶座の時代が人類に破滅をもたらすと主張する。
一方、メディアでは、こうした終末論を扱ったコンテンツが視聴率を稼ぐトレンドとなっており、岡田斗司夫氏は著書『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』の中で、AIや評価経済社会の進展が個人の予言文化にどう影響するかを論じ、注目を集めている。また、X上では「2025年7月5日問題」がトレンド入りし、無名の予言者から著名なインフルエンサーまでがこの日付を軸に議論を展開している。
これらの現象は、現代人が抱える不安や期待が、具体的な「終末の日」として結実したものと言えるだろう。YouTubeチャンネル「世界の謎とロマン」では、歴史的予言と現代の科学データを組み合わせ、2025年7月の終末シナリオを視聴者に提示し、コメント欄は賛否両論で沸いている。一方で、こうした予言ブームを冷ややかに見る声もあり、メディア評論家の佐藤優氏は「終末論は不安定な時代に繰り返し現れる人類の習性」と指摘する。
今回の連載の目的は、私、上杉隆がジャーナリストの視点から、こうした予言ブームを客観的に検証することにある。歴史を振り返りつつ、現代の状況を俯瞰することで、なぜ人類は繰り返し予言に惹かれるのか、その心理的・社会的な根源を探る。
2025年7月の終末論がYouTubeやメディアでこれほどまで賑わう昨今、予言は単なる娯楽なのか、それとも混迷の時代における心の拠り所なのか。本連載は、この問いに迫りながら、過去と現在の交差点で人類の未来を考える一助となることを目指す。
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