精神科医・評論家・映画監督・小説家など多くの肩書きを持つ著者が、先入観にとらわれない思考で日本の現在を斬るメルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』。その2025年3月29日号より、先日、解散命令が出た旧統一教会の“本当の危険性”について、和田さんの「本音」をご紹介します。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです
韓国の利益ばかりを代弁してきた日本の自称保守たち
旧統一教会に解散命令が出た。
統一教会というと霊感商法その他の悪徳商法ばかりが問題になるが、私は彼らの最大の犯罪は、日本を韓国に負けるように弱体化を画策し、それを実行したことだと思っている。
だいぶ、自民党の中でも安倍派の影響力が弱まっているようだが、相変わらず夫婦別姓とか、女系天皇の議論は進んでいない。
この日本のウヨク勢力の主張は、まさに統一教会、あるいはその下部団体の勝共連合の主張とほぼ同じものだ。
彼らは頻繁に日本のウヨクと共産主義撲滅ということで会合を開き、どんどん日本のウヨクを洗脳していったと私は見ている。その名残が日本会議という形で残っている。
女系天皇を認めななければ、いずれ皇統は断絶する。
すると韓国の最大の日本コンプレックスである、歴史のなさが解消される。
反中政策を採り続けていたら、日本は半永久的に対米外交で中国カードがきれないので、対米隷属が続くことになる。それ以上に、本来は日本がとれるはずだった中国市場を韓国に引き渡すことになる。
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意図的な“日本弱体化計画”とみるのが自然
ということで、ウヨクの政策は日本の国益にかなわず、韓国を利するものばかりだが、おそらく、これは旧統一教会の意向(と日本のウヨクは気づいていないのだが)だろう。
そして下村とか萩生田のように統一教会に近い人間が文部科学大臣になり、文教族をしきるのだが、彼らのやろうとしたことはペーパーテスト学力叩きだ。
これによって日本人の学力が下がり、さらに東大入試などでもAO化が進み、上位層の学力低下まで画策している。これだって旧統一教会の意向だろう。(次ページに続く)